皆様こんにちは。

 

占い師という生業をしていて、氣付くことがあります。

それは、占い師の役割って「提供する事」ですよ、ということ。

 

 

 

例えば、飢えた人が居たとします。

 

こちらはその人の健康状態を見極め、その人の為のオリジナルレシピを考えます。

そして、料理したものを「提供」します。

 

提供した一皿は、その人にとって最も栄養になり、健康状態が改善へと向かう事ができるものです。

 

ここまでが占い師の「役割」です。

 

 

 

ただこの後に、二つのパターンに別れます。

 

 

一つは、

 

これまで長い間飢えた状態で

「誰かに作ってもらって提供してもらいたいご馳走」は、

見せかけだけ豪奢なものであり、

栄養になるどころか益々不健康になり、

一向に飢えから逃れられない一皿に過ぎず、

自分の為のオリジナルレシピによって提供された一皿こそが

自分に最適な栄養が補給でき、

根本的な飢えから解放されるものだと理解し、

「いただきます&ごちそうさま」をするケースです。

 

この場合、

見る見るうちに健康になり、

二度と飢えることはありません。

肌艶も良くとても美しい人になり、

同じように美しい人たちとの交流がスタートします。

 

 

もう一つは、

 

目の前に提供された自分の為のオリジナルレシピで作られた一皿を、

「嫌だ!嫌だ!こんなのは自分が食べたいご馳走じゃない!」と、

「いただきます」を拒否し続け、

健康と飢えから解放される一皿を何度提供されても、

「これじゃない!私が食べたいご馳走じゃなきゃ嫌だ!」と、

断固拒否るケースです。

この場合、

自ら飢えと不健康を選択しています。

拒否し続ける限り飢えは増すばかりで、

最悪の場合は飢餓状態から「餓鬼」状態に陥ります。

 

「もっと他のものを出して!」と要求されても、

その人の飢えを増すものや不健康を増幅させるものは、

決して提供されることはありません。

 

どんなに「これじゃない!」と拒否しても、

目の前に出される一皿はいつも同じものです。

 

飢餓状態からいつしか餓鬼状態へ陥ってしまうと、

食べて良いものか駄目なものかの区別もつかなくなり、

手当たり次第に貪るようになります。

 

貪れば貪るほど、苦しくて堪らない状態になります。

消化できないままお腹の中に溜め込んでしまい、

その重さでとうとう身動きできなくなります。

 

倒れ込んだその目に映る景色は、

健康で飢えから解放された人たちが喜びに満ちて暮らしている様子です。

 

「どうしてあれほど貪ってきたのに、私はこんなに苦しいままで、あいつらは何の苦労もなく生きているんだ……ああ、妬ましい、妬ましい……」

 

 

 

もはや、怪談です。

 

 

 

占い師の役割は、救う事ではありません。

癒すことでもありません。

 

「提供する事」だけです。

 

 

鑑定を受けた人が「救われた、癒された」とおっしゃる事は大変多いですが、

それは占い師のお蔭ではありません。

 

「自分の為のレシピで作られた一皿」を目の前にして、

ある種のショックを受けたけれども、

そこは勇氣を出して、

「いただきます&ごちそうさま」をなさったからです。

 

つまり、ご本人の意志で自らを救い、癒したのです。

 

 

占い師が、

心を込めて、

目の前の人が元氣になるためにレシピを考えて作り、

その人の為の一皿を提供するのは当たり前の事ですが、

 

出された一皿を「食べる or 食べない」は、

その人の意志です。

 

 

栄養のバランスが熟慮された、

今必要な一皿を提供されても、

好き嫌いをして食べたいものだけを食べ、

「食べたのに全然お腹が満たされない!もっと他のものを出して!」

と主張されたとて、

出される一皿はいつも同じものです。

 

 

まともな占い師なら、

わざわざ心のジャンクフードを提供することは無いと思います。

 

 

ちゃんと必要な栄養が摂れるよう、

溜まった毒を排出できるよう、

その人だけのオリジナルレシピで提供しています。

 

 

心の好き嫌いをやめたくないのなら、

それも自由です。

 

 

もし、

自分にとって不都合な事だけがハマっていて、

願望や欲望が全くハマらない、

と感じているとしたら、

 

それは、

 

単なる好き嫌いによる結果です。

 

出された一皿を「食べない意志」が、

飢えを「選んでいる」だけのことです。

 

 

何度繰り返し提供しても、

「食べない意志」を持つ人を満たすことは出来ません。

 

 

もし占い師が

何度提供しても無駄であると判断したら、

その人の為の一皿を作ることはやめるかもしれません。

 

 

「お口に合わないようですね。あいにくこちらではジャンクフードのご用意はありませんので、ご自身でお好みのものをお探しになり、召し上がれば宜しいかと思います」と、

 

申し上げるより仕方ありません。

 

 

 

「食べる or 食べない」はその人の意志です。

占い師が出来ることは、提供することのみです。

 

 

勇氣を出して、

目の前の自分の為のオリジナルの一皿を

好き嫌いなく食べてみる人が圧倒的に多いです。

真剣にその人の為の一皿を提供する側として、

それはとても嬉しく有難い事です。

 

 

占い師は恐らく、

 

そういう勇氣を出して

「いただきます&ごちそうさま」をして下さる方の為に

日々尽くしているのだと思いますが、

 

「食べない意志」を固持する人に対しては、

「何もできませんからお引き取り下さい」と、

 

悟ることも必要ではないかと思っています。