どの人も、みんな幸せになってほしい。



占いを生業にすると決めた時から、ずっとそう思っている。










「すっきりしました。来て良かったです。」

と仰っていただけるのはとても嬉しい。




数十分間のご縁である、目の前に座っていらっしゃるその方から、僅かでも人様のお役に立っているんだという実感を授かっている。




この上ない幸せに感じる生業に恵まれていることに心から感謝できる。

本当に有難い日々を頂いている。







けれども、いつもその人が望む鑑定結果が出るわけじゃない。

占いだから当たり前なのだが、どうしてもその方の希望に反した鑑定結果が出るときもある。







そうした時が、とても辛い。







ある種、

「捨てる勇気」や、

「受け入れる勇気」の必要性を伝えなくてはならない時は、辛い。








緊張してドキドキしながら来店し、どんなことを言われるかと不安になりながら私の言葉を待っている人に、「こう言って欲しい」の反対の言葉を吐かなくてはならない。








「1%の望み」にすがる想いでやってきた人に、その1%を手放すトドメを刺すようなことをしなくてはならない瞬間。






どこかに希望は無いか、どんな小さな欠片でも見つからないだろうかと、命式や命盤をじっくり見ながら、真剣に探す。







それでも見つからない時は、覚悟を決めて伝える。

そうして出てきた私の言葉で、泣き出す人も珍しくない。











泣かせてしまったという申し訳なさと、絶対にこの人には幸せになってもらいたい、という想いが交錯する。
















生きていれば、何故?の繰り返しで、実に不条理なものだと思わずに居られない。







こだわりや執着は、時に人を幸福から遠ざける。

しかし、そうしたこだわりや執着が捨てられないから、誰しも悩み、苦しんでいる。






その気持ち、心境、本当によくわかる。

私もそうだったから。















それでも、何とか伝えたい。











道を見失っているあなたの目の前には、まだ道が続いていて、あなたの幸せは必ずその先にある。



それが、『今のあなた』が望む道とは違っていても、あなたにも幸せだと感じるチャンスはきっとある。












『これからのあなた』が生きる道は、勇気を持って視線を変えた時に見えてくる。










どの人もみんな、幸せになってほしい。