ありのままの自分で
人生も音楽も思いっきり楽しもう！！
ピアノ×うた×カウンセリング
自分をまるごと好きになろう！！
北みずの坂音楽教室の野村知子です
32年間のピアノ人生を振り返っています。
夏休みが明けて少し経つと、
11月に行われる公開レッスンのオーディションが
開催されました。
公開レッスンを担当される先生は
あのフランスのピアニスト、
ジャン＝マルクルイサダ
ピアノ科の全員が
このチャンスをモノにしたいと
狙っていました！！
レッスンを受けられる人数は、
全学年合わせて3名！
狭き門です。
私ももちろん、
このオーディションに参加しました。
選曲したのは、
その年のショパンコンクールの課題曲
ノクターン 作品48-1
ハ短調。
胸を突き破るような寂しく
なんともいえない切ない曲です。
そのせいなのか、
この曲を弾きながら
何度も何度も泣いたことを覚えています。
弾いてると、
いろいろな思いがごちゃ混ぜになって、
勝手に涙が出てくるのです。
一人でよく泣きながら
練習していました。
そして、オーディション当日。
緊張しながらも、
いろんな思いを胸に弾きました。
苦しいよ
切ないよ
寂しいよ
誰かに分かってほしいよ。
心の叫びが音になって伝わったのか、
私の置かれている環境や
その頃抱いていた心情と曲が
マッチしたからなのか、
オーディションの結果は、
なんと、
なんと、
合格！！
通ってしまったわけです。
3名しか受けられない狭き門に
あのボロボロな演奏しか出来ない野村が
通ってしまったのです。。。
これは、大変な事になりました。
何が大変って、
練習ももちろん大変なのですが、
仲良しグループ内で
一番下に居るはずの私が通ったことで、
友達からのガン無視が始まったこと。
面白くなかったのでしょう。
悔しかったのでしょう。
結果が出てから
公開レッスンが終わるまでずっと続きました。
でも、こういうことは初めてではなく
他の誰かがコンクールで通ると、
同じように無視をされたり、
陰口を叩かれたりしていたので、
その環境の中では当たり前になっていました。
足の引っ張り合い。
くだらない…と今なら思いますが、
私も同調していたので、
そこは大きな反省点です。
ですが、今回は逆の立場です。
私はいつもそのグループ内で下にいたので
友達よりもピアノで良い成績をとった事がなく、
上の友達の争いごとは、
「私には関係のないこと〜」っと
見ていた渦の中に
まさか自分が入るとは…。
実際に入ってみると
めちゃくちゃハードな環境で、
結構なしんどさを味わいました。
学校でもしんどいし
家でもしんどい。
何これ、生きてる意味ある？
と、思うこと、しばしば。
精神的にも相当やられました。
でも、
やれることをやるしかない！
このチャンスを成功させたい！
あのルイサダに聴いてもらえるのだから！
それに、全学年と先生方、
希望した保護者が聴くのです。
失敗は許されない！！
ミスも許されない！！
ボロボロな演奏しか出来ない私は、
とにかくどうすれば弾けるようになるのか
文字通り、必死になって練習しました。
母も、時間がある限り
一緒に練習に付き合ってくれました。
同じところで間違えてしまう。
また、同じところ！
あぁ！また、同じところ！！
どうしてもここが弾けない
周りのプレッシャーを背負い、
自分で自分にも大変なプレッシャーをかけ、
本当にしんどい毎日を送り、
迎えた当日。
私は何故か3番目の出演順。
なんと、トリです。
3年生→3年生→私（2年生）
何この順番⁈
と思いましたが、
やるしかない！
ここまで来たら、やるしかない！
絶対失敗したくない！！
ノーミスで弾くんだ！！
よし、やるぞ！
と、腹をくくり
バクバクと音を立てて暴れ回る鼓動と共に
レッスンへ挑むのでした。
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