海洋深層流とは

地球の海洋深層流は、グリーンランド沖でメキシコ湾流が沈み込むことによって世界の海洋底を流れており、南極周辺での沈み込みを巻き込んで、最終的には北太平洋で上昇流として湧き出ている。グリーンランド沖で沈み込んで2千年をかけて流れているのだ。その間に、海洋中のあらゆるものを浄化している。

 

この海洋深層流は地球の掃除機の役目もしている。大気中の二酸化炭素を海に閉じ込めたのもこの海の浄化作用だった。海洋の二酸化炭素の吸収力は森林等よりもはるかに大きな規模を持っている。

 

かって、地球が生まれた頃の大気には二酸化炭素はが40%近く含まれていたが、温室効果ガスで大量の海水が蒸発して雨として降り続ける中で海洋に吸収されて現在では0.1%を程度まで減少したのだ。

 

その残った二酸化炭素濃度を調整してきたのが森林だったのだ。この低濃度の二酸化炭素がわずかでも増減することにより温暖化は生じているのである。

 

海洋深層流は地球の掃除機

その海洋の二酸化炭素濃度を維持できているのは海洋深層流による浄化作用がある。海洋深層流が止まれば、海洋の深層での二酸化炭素吸収力は大きく低下する。

 

それは、流れが停滞することによって川が腐葉化して臭くなり、水道水が臭くなる現象に似ている。水質が淀んで水中に枯れ葉や微生物の死骸がの濃度が上がって魚は酸素不足によって息が出来なくなり、死んでしまう。

 

海洋深層流が止まれば、これと同じ現象が海の中で起こることになる。海洋の二酸化炭素吸収力は大きく低下して大気中の二酸化炭素濃度は上昇して温暖化は一気に加速化するのだ。

 

かってこの海洋深層流が止まったことが1万2千年前にあったことが知られている。

 

ヤンガードリヤス氷期の出現と海洋深層流

1万8千年前に氷河期が終わり、地球は温暖化したことによって、カナダのローレンタイド氷床が溶けて一気に大西洋に流れ込み、メキシコ湾流の流れを止めてしまい、グリーンランド沖で沈み込めなくなった。

 

その結果、海洋深層流が止まったのだ。それによってヨーロッパでは暖かいメキシコ湾流が来なくなったためにヤンガードリヤス氷期と言われる寒冷化が起こっている。

 

しかし、その当時の温暖化にどの程度の影響をもたらしたのかはわかっていない。しかし、ヤンガードリヤス氷期はヨーロッパの一部地域での影響に留まり、地球の温暖化はその後4千年前まで続いている。

 

この時期の温暖化は海洋面をかなり押し上げ、我が国においても縄文時代の三内丸山遺跡に見られるようにかなり内陸まで海が進出していた。その後に寒冷化が起こっており、海洋深層流の停滞の影響はかなり長く続いた可能性がある。

 

海洋深層が回復しても、流れが停滞して二酸化炭素吸収力が低下したものが回復するまでにかなりの期間がかかり、その間温暖化の状態が続いたと考えられるのだ。

 

 

現在の地球の気候変動と民族移動

その後も小さな寒冷化、温暖化はあったものの、約4千年間小幅変動を繰り返し、その小幅変動が民族移動を引き起こし、フン族の移動を契機としたゲルマン大移動、中国の北方民族の南下、インド大陸へのアーリア人の移動、トルコ民族(チュルク)の西方移動等を引き起こし、歴史に大きな爪痕を残している。

 

そして今、4千年前の寒冷化以降のスピードを持つ温暖化が人類によって引き起こされつつある。気温上昇が続けば、再びローレンタイド氷床が溶けて流れ出す可能性があるし、核戦争が起これば、ローレンタイド氷床が狙われる可能性もある。

 

いずれにしても、ローレンタイド氷床が溶け出せばカナダ東部、米国五大胡周辺から東海岸は大きな被害が出るのは明らかであるが、ヨーロッパの氷期や世界的な温暖化の急進が起これば人類そのものの存続問題になるだろう。

 

今後の気象変動の爆発的拡大の可能性

温暖化現象については、国連や気象変動研究では次第に上昇することを前提にしているが、今の取組では爆発的上昇を招く可能性も考えておく必要がある。今年の北半球の高温化がその兆しでなければよいのだが。

 

北太平洋に沸き上がる海洋深層流は太平洋の豊かな生態系の維持に貢献しており、そのミネラル豊富な湧流には多くの生物が依存している。また、北太平洋の海洋深層流の湧流は黒潮の起点にもなっており、太平洋の表層海流にも影響を与え、海洋海水温やそれに伴う気象現象にも影響を与えている。

 

エルニーニョ、ラニーニャ現象にも影響を与えている可能性が大きい。温暖化を簡単に温室効果ガスの影響と簡単に考えないほうがよい。私たち人類の将来を左右する大きな課題として考える必要がある。

 

 

米国ではプラスチック製のコンタクトレンズが年間18~33.6億枚が下水の流されているとアリゾナ州立大の研究チームが発表した。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180822-00000033-asahi-int

 

ソフトコンタクトレンズのほとんどが使い捨てコンタクトレンズを使用しているという前提でそこまでいくかという疑問はあるものの、その1/2にしてもかなりの数だ。

 

これらは下水道から海に流れ出て、太陽光線や風や波によって分解されて、今問題になっているマイクロプラスチックになって世界の海洋を漂うことになっている。

 

このマイクロプラスチックの海洋に漂う量はすでに魚類の総量よりも大きくなっているという説も出ている。

 

このマイクロプラスチックを飲み込んだクジラなどが岸に打ち上げられ、その胃には30kgのマイクロプラスチックが溜まり、ものを食べられなくなって餓死したものだ。そのほかでも多くの海洋生物が犠牲になっている例が報告されている。

 

 

マイクロプラスチックとは

このマイクロプラスチックとはどのようなものなのだろう。

 

私たちの身の回りには石油などを原料としたプラスチック製品が溢れている。最近話題になっているのは、スタバがプラスチック製のストローを廃止したということだが、ストローなどはそのほんの一部でしかない。

 

ゴミ問題からスーパーなどのレジ袋は有料化してマイバックの使用が進み出しているが、コンビニやドラッグストアなどでは今も使われている。スーパーでもお金を出せばレジ袋をもらえる。

 

このレジ袋もプラスチックである。また、スーパーでもコンビニでもトレイに入れた食品は多いがこれもプラスチック製品なのだ。これらは、ほとんどがゴミとして出されている。分別処理で再利用される割合は30%程度であり、かなり部分が焼却されるか、ゴミ廃棄場に埋もれて細かく分解されて雨で流れだし、海洋に流れ込んでいる。そしてさらに分解されてマイクロプラスチックになっているのだ。

 

スマホなどでも外枠に使われているものもあり、電気コードも電線をカバーしているのはプラスチック製品だ。

 

マイクロプラスチックの影響は?

このように、私たちの身の回りはプラスチック製品で溢れているのだ。この人間が作り出したプラスチック製品は、最終的にマイクロプラスチックからは分解されずに魚類などに蓄積され、いずれはそれを食料としている人間に帰ってくるだろう。

 

まだ、マイクロプラスチックを蓄積した魚類を食べることによる人間への影響は研究結果は出ていないが、昔から魚を食べる習慣のある日本人にはまず最初に影響が現れるだろう。しかし、国では積極的にその研究をしようという姿勢はない。

 

プラスチック製品の焼却は温室効果ガスの発生にも影響しており、そのため分別回収して再利用をさせようという姿勢を見せているが、地方自治体できっちりと分別して再利用に回しているのは30%程度であり、残りは焼却されたり、海洋に垂れ流しされているのだ。

 

しかし、環境庁はその調査を怠っているだけでなく、指導もしようとしない。紙切れ一枚ですべてうまくいくと思っている。その間にも、温室効果ガスは垂れ流され、マイクロプラスチックは海洋に蓄積されている。

 

今後、海洋のマイクロプラスチックが深海底に蓄積されたときにどのような影響が出るのかもわからない。大気中の二酸化炭素の大部分を吸収しているのは海なのだ。森林による光合成による吸収量よりもはるかに大きいのだ。その海の二酸化炭素吸収力がマイクロプラスチックによって疎外される可能性も言われ出している。

 

地球環境を労わろう

私たちの生活そのものが地球環境を酷く痛め付けていることに早く気付くべきだろう。経済成長が人口減少によって下がっても、一人当たり所得が大きく下がらなければ、富は失ったことにはならない。

 

贅沢な生活をすることが本当に豊かさなのかよく考える必要がある。なんでも豊かさを求めることは地球環境を痛め付けることに繋がっている。私たちの社会の未来は私たち自身の生活態度で決まって来る。いつまでも経済成長という幻想に惑わされてはならない。

 

 


最近の異常気象による災害対策は、呆れるほど後手だ。政権は、災害の起きた地域に対して事後対策を行なうが、根本的な対策も異常気象をもたらしている温暖化対策も何もしていないに等しい。

 

現在の異常気象をもたらしている温暖化は、人類、特に先進国がもたらした温室効果ガスの増加によることは明らかであるにも拘わらず、パリ条約の批准さえ躊躇する有様で、未だに排出権取引をいう馬鹿げた議員もいる。

欧州では、2030年までに電気自動車に移行しようとしているが、現在の政府はそのような動きはなく、安全性が確認されていない原発の再稼働に依存しようとしている。そして、自然エネルギーよりも原発と火力発電に頼る電力会社を支えようとしている。

一方、温暖化を止める気がないのであれば、国民を自然災害から守ることに全力で取り組まないといけないはずなのに、やっているのは現在の国土を自然災害に備えて強化するのではなく、起きたときの逃げる対策しかやろうとしていない。

今後、自然災害は異常気象だけでなく、火山噴火、大地震とそれに伴う津波など、さまざまな災害が生じて来る可能性が高い。それらに対して護岸工事や、危険区域を指定して新たな安全な地域への移住指導、土地改造などをいくらお金がかかってもやるべきである。

ありもしない危機感を煽って防衛費をどんどん増やしているが、国土の安全対策は全くやる気がない。自然災害で荒廃した国などどこの国が攻めてくるだろう。国の経済力は国民が安全に働ける環境があってこそ維持できるのだ。一人当たり所得が維持できれば、GDPの成長などはいらぬものだ。