私の仕事は放射線技師。


仕事上、患者さんのレントゲンを撮影するために、金属、ボタン類のある服は脱いで
ある程度薄着になってもらわなければならない。


次々と撮影しているうちにふとあることに気づいた。
当たり前といえば当たり前だが、患者さんによって、こちらが、服の説明をしても
反応が違う。


撮影室内のカーテンをびっちり閉めて(まるで覗かないでよと言わんばかりに)、
用意してある検査着に黙々と自分のペースで着替える人、

その服は薄いし大丈夫ですよ、と言っても、言うことを聞かずにさらに薄着になろうとする人、
これでいいでしょうか?と丁寧に聞いてくる人。
様々だ。


その時。私は22年間もこの仕事をしながら、常に、
「別に覗くつもりなんかないよ、早くしてくれないかな」とか、
「こっちがせっかく親切にそのままでいいと言ってるのに、なんでもう一枚余計に
脱ぐかなー」とか
「なんて丁寧な人だろう、いい人だな」とか、
常に心で思いながら働いていたんだと気づいた。

そんな風にいちいち思う必要なんかなかったんだ。

ただ目の前の患者さんのお役にたてればそれでいいんだ。


そう考えたらすごく楽になった。

長男ヒロが8歳になった。

とにかく泣き虫で、幼稚園の頃、泣き虫ヒロ君と呼ばれていた。
着替えの時、気に入った服が決まらない。それだけでも、泣いてしまう。

妻が、児童館に迎えに行くと必ず泣いている、将来が心配でしょうがない
と私に愚痴る。

ヒロは今日も嫌なことばかりあったんだよ、と私に話す。

そんなヒロが今日帰ってきて、妻に話したらしい。
パパにも話してごらん。

今日ね、掃除の時、友達のK君がヒロを蹴っ飛ばしたんだよ。
そしたら、それを見てた周りの皆も笑うんだよ。それで、悲しくなってきたん
だけど、そのとき、そうだなにか、おまじないがあったなと思ったんだよ。
おまじないは思いつかなかったけど、そうだ、こういう時には笑えば
いいんだ、と思って笑ってみたんだよ。そしたら、悲しい気持ちが
だんだんなくなってきて、だんだんうれしくなってきたんだよ。

泣き虫ヒロ君がニコニコヒロ君になる日も近い。

[しんがのじっせん」「シンガノジッセン」真我の実践


ただ唱えればいいだけ。


それだけで、不思議と悩みが消えていく。


まるで、日々悩みやストレスにさらされている自分に、


「いいんだよ」


「悩まなくてもいいんだよ」


「戦わなくてもいいんだよ」


と優しく問いかけているよう。


生まれたての赤ちゃんを見たときの優しい心、


久しぶりにふるさとに戻ったときの懐かしい気持ちが


自然とあふれ出てくる。