レタバレ、スチルあります。




木々の葉が色づいて、秋の深まりを示す頃
陵泉高校では、この時期のビックイベント、文化祭が行われた



それもさっき無事に終わり、生徒たちは全員で後かたづけをしている



私はゴミ袋を手に、ゴミ置き場へ向かっていた。


(楽しかったなあ・・もう終わっちゃったなんて、まだ信じられない)


文化祭の余韻に浸りながら歩いていると、後ろから足音が追いかけてきた。


「○○ちゃんっ」




振り向くと、私と同じようにゴミ袋を手にした栄子ちゃんが駆け寄ってきた。



「あ、栄子ちゃん。栄子ちゃんもゴミ捨て?」



「うんっ」



「あれ、栄子ちゃん……やけに楽しそうだね。なにかった?」




「いやあ……もういよいよだなと思って」




「いよいよ?……何が?」




「決まってるじゃない。今週末の三連休だよ!」


「三連休?」



(確かに、休みなのは嬉しいけど……)




ボンヤリ考えていると、栄子ちゃんが言葉を続ける。



「サッカー部のみんなで慶光大学の学園祭にいこうって話がでてから、ずーっと
楽しみにしてたんだよね」



(ああ、そういえば栄子ちゃん……先週くらいから、よくその話をしてたっけ。

今日の文化祭が楽しくてつい忘れちゃってたけど……)



「今週末に文化祭をやるところ、結構多いんだっけ?」



「そうそう。慶光大学、爽明大学、聖和高校もだし……確かほかにもあったと思
うけど



……って、○○ちゃんだって行くんじゃないの?他校の文化祭」


栄子ちゃんに問いかけられて、私は口を開いた



ここで選択肢ですヾ(@°▽°@)ノ





野球部全員で行くよ
もちろんサッカー部のみんなと
水泳部でも話がでたけど……
バスケ部のメンバーで行くかも
柔道部も行くことになってるよ
本当はいきたいんだけど……



──────────────────


栄子ちゃんは納得したようにうなずきながら、「ところで」とつぶやく



「さっきの『けど』って何?」



「え?」




「○○ちゃん、言ってたでしょ。



『行こうと思ってるけど』って……その『けど』のあとには、何が続くの?」






思わぬ追及を受け、私は一瞬動揺する。





「うっ、ううん……別に意味はないよ」




「ふうん……?」



「ほらっ、早くゴミ捨てに行かないと」




私はそう言って、栄子ちゃんの先に立って歩き出す



そして彼女にばれないよう、こっそりとため息をついた



(当日は水泳部のみんなと行くから、伊吹くんとゆっくりはなす時間はないんだろ
うな……)




つい隠してしまった本音を胸に抱きながら私は廊下を進むのだった・・・・─────────────────










待ちに待った週末の三連休



練習を終えた水泳部のみんなと、コーチの大学に来ていた





二次元に恋するお年頃 border=


コーチ「お前ら、どっかいきたいところがあったら言えよ



それから、別行動したいときは先に声かけること。わかったかー?」




部員たち「はーい」



   はーいって・・何歳だ(笑)  



午前中の厳しい練習から解放されたみんなは、明るい笑顔で返事をする



(大学の学園祭って、なんか豪華だなあ。出店もあんなにたくさん……)


あたりを見回しながら歩いていると、隣から軽く腕をつつかれた

「どうした?」



二次元に恋するお年頃 border=



声の方を向くと、隣を歩く伊吹くんが不思議そうに私を見ている。




「水泳部のみんなでコーチの大学に行こうって話がでたから、行こうと思ってる
けど……」





私の言葉に、栄子ちゃんが首をかしげた



「コーチって、水泳部を教えてる……あの大学生の人?」




「そう。コーチの大学も、三連休に学園祭があるらしくて」



「ううん、なんだか陵泉の文化祭とは全然雰囲気が違うなと思って。屋台もたく
さんあるし」



「ああ……」


伊吹くんは小さくうなずいただけで視線を前に戻す



(伊吹くん、学園祭自体にはあまり興味ないのかな?)



そう思っていると、伊吹くんの横顔がわずかに驚きの表情を浮かべた


「……あ」




二次元に恋するお年頃 border=



その声につられて私も前を向くとそこには伊吹くんのライバルの兵頭さんがいた


  面倒なので省略します(・∀・)www




キャンパス見学しにきてたそうです。
しかも水着で。ね、カナさん(笑)




ここの大学のプールがとにかくすごいらしくて、兵頭さんは今から泳ぎに行くそう。




すると伊吹くん、コーチに一言




二次元に恋するお年頃 border=



「いきたいです」





コーチはポカンとした顔になった




「いきたいって……プールにか?」




「はい」



「でも、プールのイベント……シンクロは確かもう終わったはずだから、なんも
ないぞ?」




「何もなくていいです。目的はプールなんで」





   てめ。ワガママかヾ( ´ー`)



コーチは少し困ったように、ほかのみんなを見回す




「あー……瞬がこう言ってるんだけど、みんなはどうだ?プール行きたいか?」




ほかのみんなは、せっかく練習が終わったのに……という表情で顔を見合わせて
いる


   



(私は………)



プールに行きたい
ほかのところを見て回りたい



A プールに行きたいルートへ





コーチのあとについてプールサイドにやってきた私は、言葉を失っていた。



「どうだ?なかなかいいプールだろ?」



自慢げなコーチの言葉に、私はコクリとうなずく





(すごい……兵頭さんから聞いてはいたけど、ここまでとは……)




私の隣では、伊吹くんがじっとプールを見つめている。




その視線に気づいたコーチが、片眉をあげた




「瞬……お前……」





またもコーチの言葉にかぶせるようにして、伊吹くんがズバっと言う






「泳ぎたいです」





伊吹くんのまなざしの強さにコーチはグッと言葉をつまらせる






「どうせそう言うだろうと思ったよ…わかった。このあと使用申請はしとくから、泳いでこい」




「いいんですか?」




「いいも何もお前、泳ぐ気満々なくせに」





「ありがとうございます」





伊吹くんはコーチに頭を下げたあと、更衣室へと向かった



それを見送ったコーチが、私をみる。




「んじゃ、俺はここの使用許可をとってくるから」



「わかりました」





「んで、許可とったあとは一時間くらい戻らないと思うけど……」


     

    ・・・・・・・ピクッ( °д°)




「え?」




(戻らないって……)



「あの……私たちだけでここにいて大丈夫なんですか?」




心配になってそう訪ねると、コーチは首を横に振る



「いや、良くはない。けどこの場合はあくまで事故だ」




「事故?」





「そう。使用許可をとったあと、俺がプールへ戻ってくる間に、俺自身も思いがけない『なんやかんや』だあってどうしても1時間はここに戻ってこられない……と」






芝居がかった口調で言ったコーチが、ニヤリとと笑った






「だから、その間に二人で愛の語らいでもなんでもしてくれ」



     ど  ん  な  コ  ー  チ  だ・・・・!!wwww


  


「あ……」







言葉をつまらせる私を見て、コーチは頭をポンと叩いてくる






「ストレッチはしっかりして、事故だけはするなってアイツに伝えといて」





その言葉を残して、コーチは外へ出て行った






コーチが出て行って間もなく、水着に着替えた伊吹くんが姿を見せる




二次元に恋するお年頃


「あれ……コーチは?」







「あ、使用許可をとってきてくれるって」




「……ふうん」




小さくつぶやいた伊吹くんは、ストレッチをし始める






「そうだ。ストレッチはしっかりして事故には気をつけてって言ってたよ。


……まあ、伊吹くんなら大丈夫だろうけど」




すでに関節をほぐしている伊吹くんを見ながら言うと、伊吹くんがチラリと出入り口の方を見た




二次元に恋するお年頃



「余計なこと言わなかったか?あの人」







「余計なこと?」




ピンとこなくて首をかしげると、伊吹くんはフッと目を緩めた




「言わなかったなら、いい」





そう言って私の頬に触れる




「さっきは、俺が着替えに言ったから仕方ないけど……あまり二人きりになるな。あの人と」






「え……」




(伊吹くん、もしかしてヤキモチ妬いてくれてる…?)





そう思うと少しうれしくなって、私はほほえみを浮かべた







「そういえば、しばらく戻らないから……ふたりでゆっくりしろ、みたいなことは言われたよ」







すると伊吹くんがわずかに顔をしかめてため息をつく






「……そういうのが余計なことって言うんだ」







「あ……なるほど」






伊吹くんはもう一度ため息をつきながら髪をかきあげた







「今日は、こうして泳がせてもらってるから……我慢するけど……



本当に面倒くさいよな、あの人」






「そんなこと言って……コーチは伊吹くんをすごく気にかけてるんだよ。わかってるでしょ?」






私の言葉に、伊吹くんはもの言いたげな視線を向けてくる





それから視線をはずすように顔を伏せた






(え……もしかして、まずいこと言っちゃった?)



「……伊吹くん?」






そっと彼の顔をのぞき込むと、いきなり伊吹くんが視線をあげた





そのまま顔を近づけてきて、私の唇に唇を重ねる




(い、伊吹くんっ?)





すぐに顔をはなした伊吹くんは、間近で視線を合わせたままこう言った





二次元に恋するお年頃


「あの人をかばったお仕置きな」



     お仕置き可愛すぎる・・・・www



(お仕置きって……)





伊吹くんは小さく笑うと、身軽にプールへ飛び込んでいく






(…もう)





遅れて頬が熱くなるのを感じながら、水の中を横切る伊吹くんを見つめた。




軽く水しぶきをあげながら、何度もターンしる伊吹くん。



時折みえる彼の顔は、本当にわずかな変化ながらも楽しそうな表情を浮かべているようだった。




(泳いでいるときが、一番生き生きしてるなあ)



見ているうちに私まで楽しい気分になってきて、ずっと伊吹くんを目で追う




   





しばらく泳ぎ続けていた伊吹くんが、ようやく水面から顔をあげた




軽く顔の水気を払ってから、こちらを向く





「どう?大学のプールの泳ぎ心地は」





「やっぱ、陵泉とは違うな。……水深のせいかもしれない」




そういいながら、伊吹くんが私に向けて軽く水をとばしてきた





「きゃっ……もう、伊吹くんってば」



     若いっていいね・・(*´σー`)←誰






頬をふくらませた私を見て、伊吹くんが楽しげに目を細める





「○○も泳げたらいいのに」





「んー……私は水着もないし…もともと、泳ぎもあまり上手くないし」




「……わかってる」




小さな声でつぶやいた伊吹くんは、ゆっくりとプールサイドに近づいてきた





「○○」





私を呼んだ伊吹くんが、スッと手を差し出してくる





(あ、プールからあがるのかな?)





普段は目にしない仕草だったが、とりあえず私は伊吹くんのもとへ向かった





立ったまま手を差し出すと、伊吹くんが私の手を握ってグイッと引いた






「わっ……」





バランスを崩しながらも、どうにか転ばずにプールサイドにひざをつく





すると、目の前に伊吹くんの顔が迫った








彼の長いまつげや黒い髪……そこから水滴が落ちる様子に、なぜかどきどきしてしまう

      どこが黒髪だwwww




「伊吹くん……?」



呼びかけた私を、見つめる伊吹くんの瞳





伊吹くんはつないでいた手をはなすと、プールのふちをつかんでゆっくり伸び上がり、水面の光を受けて揺らめく彼の瞳が迫ったかと思うと、唇にやわらかいものが触れた



二次元に恋するお年頃




それが伊吹くんの唇だと感じる間に、私たちの唇はさらに深く重なり合う





泳いでいたせいか、彼の唇は少し冷たい






けどそれでも、口づけを続けるうちに少しずつ熱を帯びてきて……






(もしかしたら、コーチが戻ってくるかも……)



そう思いながらも、私からは顔を離すことができなかった






伊吹くんは口づけの合間に、吐息のような声でささやく。





「少しは……泳いだような気分になった?」






「……ん……」





短く答えると、伊吹くんは少し角度を変えて再び唇を重ねた





やがて、伊吹くんが名残惜しげに顔を離す。




(伊吹くん……)






至近距離で見つめ合っていると、ふいに伊吹くんが顔をそむけた





「……っくしゅん!」






「い、伊吹くん……大丈夫?」






「ああ」




二次元に恋するお年頃


伊吹くんはうなずきながらも、照れくさそうにしている





「泳ぐのやめたから、体が冷えてきてるのかも…


風邪を引いたら大変だし、もう着替えてきたら?」






「……そうだな」







そう言って、伊吹くんはプールからあがった






タオルで身体の水気をぬぐいながら、意味ありげな視線を投げかけてくる






「風邪引かないよう……身体が温まること、する?」




     どんなことですか・・・・・!!!!!!( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚




「……えっ?」








一瞬遅れて理解した言葉に動揺していると、伊吹くんはフッと目を細めた





「バカ。……ここではしないって」






(ここではって……それは…)






何も言えない私を、伊吹くんが引き寄せる





今度は伊吹くんに抱きしめられながら与えられる口づけ





プールサイドに立っているはずなのに、まるで水の中を漂っているかのような感覚を覚えながら、伊吹くんの唇を受け止めるのだった───────────……………









はい。初レポです。

何時間、いや、何十時間かかったかしらwww

まだまだ初心者な私です。。。orz

毎日レポしてる方、本当に尊敬っす!!

これから頑張ります(。・ω・)ノ゙