私は3人兄妹の末っ子で、長男、次男、私なのだけど、長男とは、ひと回り以上年齢が離れていて、次男とも7歳離れています。兄たちから、ずいぶんと、歳が離れてできた子供で、女の子なので、母親は私にいつもレースのついた洋服をいつも着せ、なんでも過保護に、溺愛していました。
小学生低学年くらいまでは、確か、凄い母親が私も大好きでした。
優しくて、暖かくて、甘えさせてくれて…
けれど、その思いが、捨てられたくないという恐怖に変わったのが、高学年くらいからだったかと思います。
幼少の頃から、両親の仲が悪く、何度も母と家出を繰り返していました。
その度母は、【子供は絶対に私が守るし、捨てないから】と言っていましが…
ある日、また両親が喧嘩をして、父親が母を突き飛ばしたり、挙句に、包丁を持ち出して、母を刺しました。子供ながらに、【お母さんが死んでしまう】と焦り、怖かったことを今でも覚えています。
ですが、不幸中の幸いで、刺した場所が、母が着ていた白いフカフカのダウンの脇腹の方だったので、母は無傷でした。刺した父親は、その後も暴れまくり、家中のものを壊してました。その時にちょうど、バイトが終わった次男が帰宅し、父親を止めて、やっと喧嘩が終わりました。
そして、次の日…
学校から帰るとまた両親が言い合いをしていて、母が出て行くというので、私もいつものように一緒に行こうと母の手を握ったら、突き放され、【あんたは、お父さんといな!あんたは、あのオヤジの子供なんだから!!】と尻もちをついた私にそう言い、出ていってしまいました。
それから、1週間くらいでしょうか。母は帰って来ませんでした。学校から帰ると、ベランダでずっと母親が、いつもの白い自転車で帰って来て、いつものように自分の名前を下から呼んで、手を振ってくれるんじゃないかと、毎日、夜までベランダで待っていました。
1週間くらいした頃、学校から帰ると母が、帰っていました。
【お母さーん!!】って抱き着こうとしたら、また突き飛ばされました。
私は、寂しくて、悲しくて、カーテンにくるまって泣いていました。
その時初めて、【お母さん、私のこと捨てないって言ったのに捨てたんだ】と感じました。
その日から、何日かしたら、母親は、何もなかったかのように、また一緒に暮らし始めて、【私は絶対子供を捨てたりしないからね。自分が親にされたことを子供にはしないから!】って言ってました。
それをいつもなら、安心して安堵していたと思います。でもその日からの私は【お母さんに捨てられたくない】と思うようになりました。
そして、お母さんに捨てられないように、お母さんの喜ぶことをできるようにたくさん努力し、嘘もつくようになりました。
そこから、私の人生が何か違う方向へ行ってしまうきっかけとなりました。
続く
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