遠い昔、私が小学生だった頃…今のような児童保育なんてなかった。

小学生で学習塾に行く人はいませんでした。

そんな時代に…全国的には結構いたと思う『鍵っ子』だった私。地域では、少数派でしたが…。

当然、危険な目にもいっぱい会いました。その危険度は、今を生きる子供たちより高かったと思います。

でも、幸いにも命を落とすことはありませんでした。

ただ、一度だけ死にかけたことがあります。近所に住む男の子に首を締め上げられたことがありました。

幸いにもその様子を近所のお年寄りがたまたま見かけ、必死で引き離してくれたので、助かりました。

首には、圧迫痕が残るくらいきつく締め、私の足は宙に浮いていたそうなので、あと30秒遅かったら、死んでました。

助けてくれた、お年寄りが言っていた言葉を今でも思い出されます。

子供は、宝にもなるけど…餓鬼にもなる。子供は、良いことも悪いことも同時にする。でも、誰も見ていないと解ると悪いことをいっぱいする。だから、大人は子供から目を離しちゃいかん。

見ていないとすぐ餓鬼になる。餓鬼ってのは、我を食す鬼…自分で自分を落とし入れる者で、人を殺めてしまうこともある。

子供を餓鬼にしないために子供の動きを見ている。

それは、決して見守っているんじゃない。餓鬼にならないように見張っているんだ。

…と。我が子が他人様を傷つけたり、殺めたりしないように木の上に立って…高いところから見ているのが親。


人は、誰かに見られているという意識がある時は、決して悪いことはしない生き物。誰かの目を感じなくなってしまうと途端に悪に変わると。

誰も見ていないと思うかもしれないけど、ちゃんと見ている誰かがいる…私は、そのお陰で、命拾いしたのでしょう。


誰かが いつも
君を 見ている
今日も どこかで
君のこと 想ってる
(今日も どこかで~小田 和正さんの歌より~)