今日は韓国では民族の名節である「秋夕」です。 | ソウルの風に吹かれて、時には優しく、時には雷雨のごとく!

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韓国での暮らしを通して観た韓国社会の素顔や日韓関係、南北問題、韓流など興味を引く情報を紹介してゆきます。

 

 

今日は韓国では民族最大の名節である「秋夕」です。

 

日本で言うところの「中秋の名月(旧暦8月15日)」にあたり、ご先祖様に対して祭事を行い、お墓参りをします。

 

以前は皆さん、田舎の実家を目指して民族大移動が起きていましたが、最近は実家には前もって顔を出しておいて秋夕の連休は海外旅行に出かけたりする人々も多く、名節も時代と共にどんどん変わってゆくようです。

 

「송편(ソンピョン)」という秋夕に食べるお餅があるんですが、以前は各家庭で家族が集まって直接作っていましたが、最近はお餅屋さんに注文したり、買ったりする家庭も増えてきました。

 

かつては秋夕の時は店も食堂も皆休業していて、家で食事をするしかなかったのですが今は秋夕でも外食が不便なくできる時代となってしまいました。

 

私も今日は家族と共に昼食をロッテモールに出かけて食べたのですが、大勢の家族連れで混雑しており驚きました。

 

しかし、韓服を着た人を一人も見かけることは無く、かつての秋夕の雰囲気は失われ味気ない名節となってしまいました。

 

 

10年ほど前は数日前から実家に集まった兄弟の嫁さんたちが共に料理を作ったり、お餅を作ったりしました。

それはかなりの重労働で大変なのですが、それを通して家族の連帯感というか人間的繋がりも深まっていった世界もありました。

 

でも最近の韓国は少子化で子供も一人しか生まないし、家族の会話もスマートフォンで少なくなりました。

 

おまけに名節での親族の交流も減ってきているとなると、韓国の人情味あふれた社会が急速に失われてゆくようでなんとも寂しい気がしてきますよね。