星の瞬きしかない

蒼白い月のいない

崔家の湖。

 

 

チェ・ヨンは

肩越しに見つめた。

自分の女を。

 

見つめたというより

射抜いた。

 

容赦なく突き刺す

チェ・ヨンの瞳。

 

 

自分の瞳と

連なるように

 

その瞳

串刺しにして

動けぬように

 

自分のものに

永遠に

 

力づくで

羽交い締めにして

自分の言うことしか

聞けぬように 

 

この女のすべてを

自分のすべてで

支配してしまいたい。

 

何を言おうと

嫌だと拒否しようと

構わない。

 

 

お前のすべては

俺のもの。

 

他の誰のものでもない。

 

俺だけのもの。

 

俺だけの。

 

 

だが、

そのかわり....

 

チェ・ヨンの唇が

ウンスのそこを

這いずりながら

伝える。

 

 

俺のすべて

お前にくれてやる。

 

俺を

好きにしてよいから

 

どうにでもして

よいから

 

お前の言うとおりに

するから

 

お前の好きにして

よいから

 

 

 

だから.....。

 

 

 

交錯する

チェ・ヨンの

欲と懇願。

 

 

結局、その男は

頭を激しく振りながらも

 

我慢できずに

吸いあげた。

 

自分の女の

すべてを。

 

自身の力の

すべてで。

 

その頬....

 

この手で

俺の手で

 

俺の中に。

 

 

激しく掴む

チェ・ヨンの大きな手。

 

激しい痛みに歪む

ウンスの瞳。

 

 

だが、

いつしかそれは

 

チェ・ヨンの肩に

埋もれ

消えた。

 

チェ・ヨンの

中に。

 

チェ・ヨンの

すべてに。

 

チェ・ヨンの

愛に。