大っぴらには認めたくないところですが、どんな恋にも、必ず終わりがあります。ハッピーエンドであれば、晴れて結婚、という形になりますが、そうでなければ別れるしかありません。

別れたいと思ったときは、今であれば、「もう終わりにしよう」と言って、お互い納得すれば、別れることができます。恋するガールの皆さんも、誰しも一度はそんな経験をされていることでしょう。しかし、悪い事情が重なって、もう続かない、お別れすることがハッキリしているのに、「もう終わりにしよう」、その一言が言えない。そんな時代もあったのです。

今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな

「もう終わりにしよう。」たった一言。たった一言、なのに、直接会っては言えない。悔しさがにじみます。

よみ人は藤原一族のお殿様で、この歌を宛てた相手は、伊勢神宮での斎宮の任を終えたばかりの皇女。京都に戻ってきたばかりの彼女に手を出したことで、お父さんである天皇陛下の怒りを買ってしまい、会うことを禁止されてしまった。そういう顛末があってのことでした。

パールの色に輝く伊勢湾の潮風は、1,000年前の忘れえぬ恋の涙の色。

キミにはもう会うことはできないけれど。いつも、いつでも、ずっと好きだよ。すっかりキミの色に染まったあの日々。あれほど人を好きになるなんて、もう二度とない。もうお別れ、大嫌い、というけれど、素敵な思い出に…

これ以上ない、大切な思い出ボックスにぜひしまっておきたい恋、ガールの皆さんにはおありでしょうか?ダメな恋ばかりしてきたというアナタにも、いやそんなアナタだからこそあるはず。それはそれで、大切にしつつ、それ以上に素敵な、記憶に残る恋を、この冬、探してみてはいかがでしょうか。クリスマスまであと1ヶ月!ですが、チャンスは必ずあります!