先日
YAHOOニュースで表参道のイルミネーションが復活するという記事を目にした。
これから話す内容は、特に面白い話ではない
と前置きをしておく。
時は平成12年、今からちょうど10年前のクリスマスイヴだった。
その時の僕は童貞ではなかったが、
その年に付き合っていた彼女が初体験の後
『まだなんか入っている気がする』と
言いながら、必要以上にがに股で歩いている姿に幻滅をし、
別れていたので地元の友達と二人で白木屋で飲んでいた。
たわいもない話をしながら、金がないので枝豆のみでビールを飲んでいた。
時計の針が12時を回り、世間がクリスマスムードのピークを迎えた頃
どっちから言い出したのかは覚えていないが
『表参道のイルミネーション見に行かね?』
という話になった。
その当時の私たちは
原動機付自転車免許を持っていたので、原動機付自転車で飲みに来ていた。
今と違い、飲酒運転がいけない事だという認識のなかった時代だったので、寒さを除いては行かない理由はなかった。
すぐさま会計をし、私たちは一路表参道へと原動機付自転車を走らせた。
友達のユニクロで買ったオレンジ色のエアテックジャケットの背中を見ながら、時速57キロで闇夜を切り裂いていった。
途中の事はあまり覚えていない。
断片的に、建築途中の一軒家の玄関でおしっこをした事。
その隣で肩を震わせてゲボを吐いていた友達のつらそうな顔。
を覚えている程度だ。
とにかくイルミネーションが見たい。
それだけが唯一のモチベーションだった。
どれくらい掛かったかはわからないが、気づいたら代々木公園が見えてきた。
その辺の不良に負けないくらいの蛇行運転を繰り返してきた私たちを表参道のイルミネーションが優しく迎えてくれる
はずだった。
すでにお気づきの方もいるだろうが、表参道のイルミネーションは
平成11年、つまり私たちの行った1年前に終わっていたのだ。
私たちはホットドックプレスという、当時の童貞のバイブルの1年前の情報を頼りに
寒さに震え
時にはゲボを吐きながら
蛇行運転を繰り返し
やっとの思いでたどり着いた表参道。
そこにはイルミネーションどころか、人影すらなかった。
現実を受け入れる事の出来なかった友達は
代々木公園に住んでいるホームレスにこれでもかというくらいの
なぜ?
を繰り返していた。
そのホームレスはワンカップを片手に、
『ここに住み始めたのは最近だから、俺に言われても。。。』
をなぜ?の分だけ繰り返していた。
ホームレスに
なぜ?
をいくら繰り返してもイルミネーションが灯火しない事を受け止めた私たちは、寒さに震えながら帰路についた。
あれから10年。
もう地元の白木屋はないし、その友達も今は福岡で働いているのでなかなか会えていない。
原動機付自転車も、とうの昔に廃車にした。
でも今では
居酒屋で値段を気にせず注文できるようになったし
寒い思いをしなくても車でどこにだって行けるようになったし
情報だってリアルタイムでインターネットで確認できるようになった。
あの頃よりも何もかもが豊かになっているはずだ。
あの頃の何かと引き換えに・・・
YAHOOニュースで表参道のイルミネーションが復活するという記事を目にした。
これから話す内容は、特に面白い話ではない
と前置きをしておく。
時は平成12年、今からちょうど10年前のクリスマスイヴだった。
その時の僕は童貞ではなかったが、
その年に付き合っていた彼女が初体験の後
『まだなんか入っている気がする』と
言いながら、必要以上にがに股で歩いている姿に幻滅をし、
別れていたので地元の友達と二人で白木屋で飲んでいた。
たわいもない話をしながら、金がないので枝豆のみでビールを飲んでいた。
時計の針が12時を回り、世間がクリスマスムードのピークを迎えた頃
どっちから言い出したのかは覚えていないが
『表参道のイルミネーション見に行かね?』
という話になった。
その当時の私たちは
原動機付自転車免許を持っていたので、原動機付自転車で飲みに来ていた。
今と違い、飲酒運転がいけない事だという認識のなかった時代だったので、寒さを除いては行かない理由はなかった。
すぐさま会計をし、私たちは一路表参道へと原動機付自転車を走らせた。
友達のユニクロで買ったオレンジ色のエアテックジャケットの背中を見ながら、時速57キロで闇夜を切り裂いていった。
途中の事はあまり覚えていない。
断片的に、建築途中の一軒家の玄関でおしっこをした事。
その隣で肩を震わせてゲボを吐いていた友達のつらそうな顔。
を覚えている程度だ。
とにかくイルミネーションが見たい。
それだけが唯一のモチベーションだった。
どれくらい掛かったかはわからないが、気づいたら代々木公園が見えてきた。
その辺の不良に負けないくらいの蛇行運転を繰り返してきた私たちを表参道のイルミネーションが優しく迎えてくれる
はずだった。
すでにお気づきの方もいるだろうが、表参道のイルミネーションは
平成11年、つまり私たちの行った1年前に終わっていたのだ。
私たちはホットドックプレスという、当時の童貞のバイブルの1年前の情報を頼りに
寒さに震え
時にはゲボを吐きながら
蛇行運転を繰り返し
やっとの思いでたどり着いた表参道。
そこにはイルミネーションどころか、人影すらなかった。
現実を受け入れる事の出来なかった友達は
代々木公園に住んでいるホームレスにこれでもかというくらいの
なぜ?
を繰り返していた。
そのホームレスはワンカップを片手に、
『ここに住み始めたのは最近だから、俺に言われても。。。』
をなぜ?の分だけ繰り返していた。
ホームレスに
なぜ?
をいくら繰り返してもイルミネーションが灯火しない事を受け止めた私たちは、寒さに震えながら帰路についた。
あれから10年。
もう地元の白木屋はないし、その友達も今は福岡で働いているのでなかなか会えていない。
原動機付自転車も、とうの昔に廃車にした。
でも今では
居酒屋で値段を気にせず注文できるようになったし
寒い思いをしなくても車でどこにだって行けるようになったし
情報だってリアルタイムでインターネットで確認できるようになった。
あの頃よりも何もかもが豊かになっているはずだ。
あの頃の何かと引き換えに・・・