キルリアン・ブルー
作:矢崎在美
スマホの充電器の調子が悪くて、ワーネバできないよ…
ので、今日は読書感想文
写真うまく撮れなかったんだけど、
表紙の絵がすごく綺麗で買ってみました!
死者の手を触ることで、死ぬ間際の記憶を読み取れる女子高生・葉月が主人公。
その能力を利用するために誘拐された葉月だが、その事件をきっかけに自分の能力と向き合うようになった。
その誘拐は、ある連続殺人事件と関係があるようで、葉月の近しい人も被害に遭ってしまう。
さらに一連の事件の周りにちらつく、失踪した父親の影。彼の手がかりを探す内、葉月は自分の能力や事件の真相に迫ることになる。
全体を通して読みやすく、次の展開が気になって一気読みしてしまいました
漫画で、ページの左側の最後のコマ(次のページに繋がるコマ)で、読者に注意を引かせる技法があると思うんですが…
あれがずっと続いてる感じ!
展開がリズム良くて、どんどん読み進められる!
主人公の女の子が「死者の死ぬ間際の記憶を読み取れる」という能力を持っていて、これはかなりファンタジーな設定なのに、思いのほかちゃんとミステリーとして落ち着いてて、違和感なく読めたのも良かった
ただ、キャラの掘り下げがアッサリし過ぎかな~と…
行動理由とか、腑に落ちない所が、ちょっと目立ちます
特にヒーロー役の、主人公に協力する刑事…片倉の存在が薄いです。
こういう作品は、読者のターゲット層は女性だと思います。となると、ヒーロー役の格好良さがとても重要です。
でもこの片倉は…いや、たしかに、理知的な部分は好感が持てるし、主人公に対して思いやりがあるイケメン言動を繰り返すところなどは、読んでてむず痒くなったけど…
見せ場が圧倒的に少ない
わざと…っていうか、主人公の葉月の活躍を増やすため、あえてそういう立ち位置にしたのかもしれないけど…
あとは、キャラの掘り下げとは逆に、キャラの数やシーンは、蛇足っぽいんじゃないかなって所もところどころ見られたのが、気になったかなぁ
唐突な某自殺シーンとか、最後らへんにちょろっとセリフがあっただけの某キャラとか
あと、文体について!
会話が続くシーンで、たまに一文だけモノローグが入ったりするけど、あれは個人的にいらなかったかなぁ…
自分が、会話ずっと続くのが気にならないからそう思うのかもしれないけど…
いろんな意味で、続編が気になる作品!!
まぁでも細かいことを気にしなければ、さくさく読めて気持ち良いです
もし続編出たら、親友とか妹とか、妹の親友とか、写真家とか、ベテラン刑事とか、両親とか、今回片倉以上にアッサリした扱いだった彼らに、もっと多くスポットを当てて欲しいな~