個人より協業原理の組織がより大きなパワーを発揮する。そのために生命は分化し、協同する道を選んだ。しかし、組織は巨大化しすぎることがある。肥満化した組織は内部に蓄積した欲望のエネルギーのはけ口を組織の外部へ拡散する。
この流れは単純なエネルギーの物理法則でしかない。人間の歴史はこの物理法則によって巨大な悲劇を繰り返してきた。よくよく気を付けないと、今後も巨大な不幸が人類に降り注ぐ。
民主主義の良い点は、個人の小さな集まりが巨大化に向かう組織エネルギーのブレーキ機能を果たすことにある。アクセルだけの車は制御できない。組織にはハンドル、監視、警告装置といった様々な制御装置を開発して、安全な運転が可能になる。それによって、肥大化したエネルギーの異常な拡散による人類の不幸が予防できる、のでは......