夫が提案したマンションを、義弟がようやく契約した。

それほど手をかけずにすぐ住める状態らしい。

なのに、である。

毎週毎週、日曜日に義弟と義母がマンションに出かけて行く。

今日は掃除。今日も掃除。今日はカーテンをつける。今日は掃除機を買ったので置いてくる。今日は電器をつける。今日はゴミ箱を置いてくる。

まるで蝸牛の歩みのようだ。

‥新居の隣人の方々は不思議に思っただろう。

毎週末、いい年の大人の男性とその母親が連なって通ってくるが、一向に誰も住む気配がないことを。

 

結局、契約してから引っ越すまで4ヶ月。季節が変わっていた。

本当に引っ越すつもりがあるのかと不安にもなったが

これは、義弟にとっても義母にとっても、

親離れ子離れするための必要な儀式なのかもしれないと思うことにした。

本来なら家を出るつもりも出すつもりもなかったのだろう。

自立って、言葉は簡単だけど、実際はとってもとっても難しい。

私が義弟とも一緒に暮らしていく人生を受け入れれば、言わなくていい言葉も、きかなくてよかった言葉も、傷つけあった喧嘩も、ここまで人を嫌いになる感情も無くて済んだのだろう。

でもそれは無理だった。

だから、義弟が自立した4月26日は私にとって忘れられない日。

夫が約束を果たしてくれた日。

ここまで長かったな。子どもにもたくさん嫌なものをみせて、悲しい気持ちにもさせてしまった。離婚しないでよくこれたと本当に思う。