色んな登山計画を持っている人も多いと思います。
また、これから登山を始めたいと思っている方も居ると思います。
タイトルの山の下着について、改めて知ってほしいと思いまして、
此処にアップしました。
★沢登で・・・
10年以上も前のことです。
当時の職場の後輩と沢登に行った時のことでした。
計画書の装備品に登山用の下着と記載しましたところ、
衣料量販店で販売してる速乾性の下着では駄目ですかと、
後輩から問い合わせがありました。
日帰りだし、綿よりはいいだろうと応えたことを覚えています。
関越トンネルを抜けて東にある大源田キャニオンの大源田川、北沢本谷という沢でした。
新潟県ですね。 記録を見ると平成11年8月5日でした。
滝を幾つか越えて体は濡れ、日向に出たので適当に休憩していた時のことでした。
私に近づいて私のTシャツを触ってきました。
「あれ~、濡れてないですね~。」
そして後輩は唇が紫色で、
まるでチアノーゼ状態で寒がってました。
真夏の8月5日、晴天の日に少し震えてました。
やはり、衣料量販店で販売してる速乾性のTシャツと登山用のTシャツは違いがありました。
それ以来、登山用のシャツ及び下着の良さを分かってもらうには、
沢登に連れてゆくと良いなと思って、
2~3人は後輩と同じような体験してもらったと思っています。
現在も、沢登に連れてゆきたい人が1人います。
自分自身で体験するのが1番です。
今年の夏体験してもらいましょう!
★ツアー登山で・・・
最近では、ツアー登山で朝から雨で3000m級の山を登って山小屋に到着しましたが、
山慣れした添乗員さんは雨具のジャケットを着たまま長い間、
小屋内であちこち動き回っていました。
「なぜ雨具を脱がないのですか?」
と聞くと・・・
「キボシです。」 ・・・と答えました。
「キボシ?」
「着ながら干しています。」
「・・・なるほどね! それでキボシですか!」
そんなやり取りがありました。
6時間近く雨に濡れ、背中も汗で濡れたた状態ですから・・・
登山用下着の湿気の発散作用と、
雨具のゴアテックスでの湿気が外に出るという性質を利用して、
着ながら下着を干していたのです。
山用の速乾性の下着であればそんなことも可能ですね!
しかし、綿の下着ではそうはゆきません。
★南アルプスでのことです。
何時間も雨に打たれて、山小屋に到着しました。夏のことです。
1人の男性のお客様(60歳代)は小屋内で上半身裸になって着替えていました。
そして、夕食の時間で、私の前に座った、その男性のお客様は、
箸を持った手がガタガタと震えているのが分かりました。
「大丈夫ですか、寒いですか?」
「大丈夫です。」
登山中は、気が付かなかったのです。
温かな食事で体も温かくなって、その男性の手の震えも無くなりましたが、
もし、2時間登山時間が長かったら、大変なことになっていたことでしょう。
標高の高い山での雨、気温も低い登山が8~9時間続き体力の消耗、
きっと綿の下着だったのではないかと今も思っています。
(本人様に下着については聞いてません。)
他の人は誰も着替えなどしていませんでした。
綿の下着は毎日の生活では本当に快適ですが、
標高の高い山での雨登山で、一旦濡れるとどんどん体の熱を奪って行きます。

夏山でも登山の大敵は・・・
濡れ・冷え・風
その中の「濡れ」に関して、
登山用の下着、着衣は大変有効に作用し、濡れ感を大分減少させ、快適です。
「着干し」が出来る下着なんて、登山用ならではと思います。
そのうち、
汗をかく仕事に従事されている人は、
登山用の吸湿・吸水・発散機能のある下着を着用する人も増えて来ると思いますね。
理由は明解、快適ですからね。
最後になりますが・・・
登山用の下着は身を守ってくれます。
そのことを考えると、
決して高いものではありません。