中国人民銀行(中央銀行)は10日、預金準備率を50ベーシスポイント(bp)引き上げると発表した。12月20日から実施する。預金準備率の引き上げは今年6度目。

 

専門家の見方は以下の通り。





◎予想通り、意外感ない



 <CIMB(クアラルンプール)のストラテジスト、SURESH RAMANATHAN氏>


 数週間前から広く予想されていたので、意外感はない。


 市場は物価上昇リスクを織り込み始めており、これを反映して、中国の短期スワップレートが小幅に上昇する可能性がある。





◎来年も引き上げ余地、利上げはCPI次第



 <興業銀行(上海)のチーフエコノミスト、 LU ZHENGWEI氏>


 予想の範囲内だった。過剰流動性を管理するため、絶妙なタイミングで預金準備率を引き上げたといえる。


 預金準備率は来年も大幅な引き上げ余地がある。第1・四半期に数回の引き上げがあるとみている。預金準備率は来年、最高で23%に達するだろう。


 利上げがあるかどうかは、主に今後数カ月の消費者物価指数(CPI)の動向に左右されるだろう。





◎向こう数カ月にさらなる引き上げを予想



 <大和証券キャピタル・マーケッツ(ロンドン)の経済分析副責任者、CHRIS SCICLUNA氏>


 預金準備率は向こう数カ月間にさらに何回も引き上げられると予想する。明らかに預金準備率引き上げは、インフレリスクの高まりを抑えるために中国当局が使う手段の1つ。インフレ率は上昇し続け、来年前半に5.5%前後に達すると予想する。複数回の利上げもあると思う。これがインフレ上昇に歯止めをかけ、インフレ期待の高まりを防ぐのに役立つはずだ。





◎預貸率の高い銀行には打撃、来年は小幅な利上げへ



 <中国交通銀行(上海)のアナリスト、E YONGJIAN氏>


 今回の引き上げは、預貸率の高い銀行に打撃となるが、大半の銀行にさほどの影響はないだろう。


 人民銀行は、利上げのような措置には慎重だろう。米国の指標金利はなお低水準で、利上げは投機資金流入の誘因になる。こうした懸念が、人民銀行に利上げをためらわせているとみられる。


 来年には、インフレ圧力を抑制するため2─3回の利上げがあると予想するが、幅は25ベーシスポイント(bp)といった小幅にとどまるだろう。


(ロイター)