ゴール | 「一流の施術家」を目指して

 

私たち施術家の仕事は、顧客を「より良い未来」に導くための施術を行うことにあります。

 

 

ここで、「より良い未来」とはサロンや施術家によって捉え方が様々で、例えば腰痛を例にすれば、施術家Aさんは施術で一時的にせよ腰痛がなくなれば良しとし、施術家Bさんはなぜ痛くなったかの原因自体を探し、もう痛くならないようなバランスにまで変えることを目標とする。はたまた施術家Cさんは、すでに腰痛が発現しないバランスにまでなっているが、身体機能をさらに高め活性化させ、日々の生活の質の更なる向上までを目標とする。などです。

 

 

これは、それぞれのサロンの目指すところ、または個人であれば施術家によって変わるということで、どちらかがレベルが高くてもう一方が低いということではありません。

 

 

誰しも、本気で腰が痛くならないような身体を作ろうと思うときもあれば、一時的でもいいから腰を揉んでもらって楽になりたい時もあるからです。それぞれの目的に沿ったサロンや施術家が存在しているということだと思います。

 

 

ところで、一般の方から多くある質問として、「良くなるためにどれくらい(何回くらい)かかるのか」というものがあります。

 

 

その答えは先ほどの施術家Aさん~Cさんの話しのように、そこに明確なゴールや回数が一つ存在するわけではありません。

つまり、「顧客がどうなりたいか、どこまで良くなりたいかによる」ということであるからです。

※もちろん実現できるかどうかは施術家の技量も関係します。

 

 

人間の機能は私たちが想像するよりはるかに壮大のスケールの可能性を秘めています。歪みまくった身体が別人かのようにまっすぐ整うこともありますし、ガンで余命3ヵ月と診断された人がきれいさっぱりガンが消えてしまうこともあります。また、よく聞く話しですが、脳の機能もほとんどがいまだに解明されてはいませんし、それと同様に身体機能というものもまだまだ未知な領域があり限りない可能性があります。

 

 

つまりそういった意味では施術に『終わりはない』わけで、あとは「顧客がどこまで望むか」になるのだと思います。

 

 

こういった目線がないと、長く通院している人に対して「それだけ通っているのにまだ良くならないのか」または、施術家に対しては「それだけ通ってもらっているのにまだ良くできないのか」という見方になってしまうと思うのです。

 

 

もちろん、施術家、顧客両者にまったくのビジョンがなく、ただ通院しているというのでは、それはただの依存・習慣であり、両者になにも得るものはないということになるかもしれません。しかし、そうでなければ「長く通っている」というのは、以上のような人間の可能性、幸せを追求するという大きなスケールを持っているということでもあるのです。

 

 

整体を始めたばかりの方にとっては、その先の先の理想の状態のイメージが作りづらいため、近いところのある一つの理想の状態をゴールと設定し、そこまでに「何回かかるか」という意識になりがちであり、人の身体を変えることに対し、すごく窮屈な見方をしてしまいやすいのではないかと思います。

 

 

卓越した技術を持っていて、ものすごい早さで身体を変えている。だけど顧客はもう100回来院している。ということもあるのです(^^)/