家ははっきりいって貧乏なほうだった
一番きつかったのは「どじょう鍋」
どじょうはちゃんと調理すれば美味しいのだとおもう。
けど家は父親がどぶ川でとってきたどじょうを
でかいバケツで泥吐きさせて
鍋で煮て食べるんだけど・・・
この頃まだ水洗トイレの水が流れているような
どぶ川でさ、
父親はどじょう鍋が大好きで
しょっちゅう母親に作らせてたんだけど
如何せん母親は料理が大嫌い、
どじょうも大嫌い
なので生煮えのどじょうに卵をとじて出してくる・・・
父親はばりばり音を立てて食べるが、
こっちは・・・
食べなくてもいいっていう父親ならよかったけど
米粒一つまで残すなという父親で
それからはどじょう鍋の日は
どんなにお腹が空いてても夕飯ぬき・・・
今でも卵でとじられたもの、親子丼とか
美味しいんだろうけど
食べられない
卵とじの悪夢は今でも続いている