ちいさなしあわせ -5ページ目

ちいさなしあわせ

チャン・グンソク
グンちゃんのうなぎです
(人´∀`*)

まだ面会ができた

コロナ前のお話です


「 徘徊 」


徘徊の

患者さまが

搬送されてきた


お薬の量を

間違えたそうだ


付き添いの

ご家族は息子さん

二人暮らし


毎日面会に

来られるけど


患者さまは車椅子に乗り

その傍らで

息子さんは

なぜかベットで爆睡


お話しを伺うと

何回も徘徊で

警察に保護され

自宅で縛って

おくわけにもいかず


いつも息子さんは

睡眠不足だったと

伺ってからは

息子さんを

起こさずそっとしておいた


私の亡き

縁の薄かった実母は

54才で脳内出血し

脳幹近くの出血で

意識が戻っても

麻痺はなかったけれど

後遺症から

言葉使いも記憶も失い

なにもかも別人になった


当時は介護保険など

国の支援はなかったから


当時私は20代独身で

変わってしまった母を

1人残して

仕事に行く訳もいかず


仕事を掛け持ちして

私は母の分として

生活費を毎月姉に渡し

結婚して専業主婦をしていた姉が

母を引き取ってくれた


ある日

姉の家から

母が突然居なくなって


改札をすり抜け

新幹線に乗り

生まれ育った西日暮里を

目指したのだろうか


東京駅の改札で

保護されたんだよと

お話してからは


息子さんと

ぐっと

距離が近くなった


退院の日

ちょうど病院の玄関で

息子さんにお会いした


お大事にしてくださいねと

言おうとしたのに


私の口から出た言葉は

お母さん連れて

死んではだめだよ


わたしの

正直な気持ちだった


何度も死のうと

思ったけど大丈夫だよと

息子さんは苦笑い


いまどうされてるかな


ひとり抱えないで

支援を

受けられていますように


真心のお仕事がんばります