病院の先生はチロとのお別れの時間をくれました


台に寝ているチロに娘と息子と私で撫でながら

チロありがとう

頑張ったね

幸せだったよ

うちに来てくれてありがとう

楽しかったね

楽になるからね



チロは聞こえていたかな

反応はなかったけれど私たちの声が届いている気がしました


そして

先生は優しく私が抱っこして腕の中で

最後の時を迎えましょう、、


と私が抱っこすると温かい体と重み

これが最後なんだなあともう涙でチロの姿もフィルターをかけたようにぼやけていました


それでは

チロちゃん、よくがんばったね


薬を注入しました


呼吸が

1,2,3,4,5、、、


でチロの鼓動も呼吸も無くなりました


全く痛がらず苦しまず

温かいまま

私の腕の中で息を引き取りました


穏やかな最後でした


その後は先生が帰るための準備をして下さり

待っているあいだただ涙が流れて

娘と息子と励まし合いました


辛いね、、

最後まで手のかからない良い子だったね

本当に可愛かったね

話せる友達いるよね、一人で抱えないでね

うつにならないでよ



そして

白い箱、白い大きなバスタオルに綺麗に包まれて寝そべったチロ

とても穏やかな顔をしていました



先生は会計は後日で良いからと

お財布を取り出させずそのまま車まで一緒に運んでくれて

見送ってくれました


夜勤で他のお仕事の中

急遽の対応を嫌な顔ひとつせず

急かすこともなく

ゆっくり優しくしてくれて

もう、感謝しかありません


家に連れて帰ってきたあと

庭の紫陽花を詰んで

チロのまわりに飾り

大好きなおもちゃと私が編んだセーターとお気に入りの洋服



まだ温かい体のぬくもり


辛いです

こんな辛い思いは初めてです


多分自分の親が亡くなるより辛いと思います


可愛がってくれた両親にも連絡しました


父は咽び泣いて

かわいかったな


もう苦しくないんだな


がんばったな


2日間ほとんど寝ていませんでした

お酒の力を借り

今日は眠らなきゃ


娘と軽く飲みました

とにかく休んでねお疲れ様でした


明日は色々手配をしなくてはいけないから


わかった


ママが1番大変だったから休んで


大丈夫だよ



そしてその日はお酒の力で3時間ほど眠れたと思います


つづく