インド映画はやはり苦手。
荒唐無稽なSF映画など世界観やガジェットのリアリティレベルには
寛容度が高いけど、演技と演出に関しては何故か手厳しい。
インド映画に多い上滑りするような仰々しい台詞回しに歌って踊って、
隙間なく劇伴を重ねてくるクサイ手法にはドン引きする。
一応実在人物の実話をベースとした現代劇のはずだけど、
展開のご都合主義と過剰な説明描写というベタなフィクショナイズドがつらい。
全てはやや唐突とも見える国連でのブロークンな英語(突然に英語を話しだす)
で女性賛歌という最後のスピーチという見せ場に集約させるという荒業ぶりで
そこに至るまでを図式化しすぎ。
確かに世界へ向けて事実を伝える感動的なメッセージだけど
余りにも直球過ぎて冷める。
そしてシリアスな社会劇でも歌って踊らせてしまうインド映画の業の深さ。
でもどんな映画でも知らない世界の現実を教えてくれるということは大切。
大昔ではなく21世紀の話なんだから。

偏愛度合★★