想定内だけど、ここまでリリー=ローズ・デップ以外に見るべきものがないとは驚き。
実は「Mr.タスク」のスピンオフということすら知らなかった。
件のセイウチ映画を観たかどうかすら記憶にない。
確か同じ劇場で公開されていた記憶はあるのだが、実際に出向いたのかがさっぱり覚えていない。
世の中知らないことが、起こっていないことと同義であると同様に、
観ていても、観ていなくても、全く覚えていないのだから、知らないことと同じだ。
ヒロインのJKコンビとジョニー・デップがやりすぎ変装で演じる怪しげな探偵も登場していたらしい。
冒頭でさらっとその事件の報道写真が映されるが、本編とは全く無関係で影響はない。
そっちは、無視しても差し支えはないだろう。

「ザ・ダンサー」に引き続き、ただリリー=ローズを愛でに出かけたのだ。
するとジョニー・デップだけではなく、母ヴァネッサ・パラディも歴史教師というチョイ役で登場していた。
元夫婦の直接絡みはないけど、この娘は父母からどんだけ愛されているんだ。
母のすきっ歯具合がひろがっている気がするのだけど、気のせいだろうか?
決して親の七光りと言い切れない、発育途上の存在感がある。
小柄だけど、躍動感のある動き、ハスキーだけどウィスパーヴォイスで突然英語からフランス語に
シフトするバイリンガルな語学力、演技力うんうんを求められる映画ではないアホアホ作品だけど、
確かに素晴らしい逸材かも知れない。
父親が離婚して以来、出演映画がこけまくり、酒におぼれ、かつてのエキセントリックな演技派が
単なる呑んだくれへと迷走しているだけに、娘には正しい途を進んで欲しいものだ。
これはまるで親心か?
もはや彼女の引き立て役としか見えない馬面で鈍重な相棒のJKはボカシをかけて欲しいと願う。
コンビだけど、余りにも優劣があり過ぎる。
ソーセージとザワークラウトが原料のミニナチ軍団を身近の武器で破壊しまくり、下手なラップモ擬きに、
フランス語での歌唱など、今回はヘタウマ全開の彼女の見せ場が堪能できる。
もうそれ以外どうでもいいや。
それくらいにテキトーでカス映画。
カナダにナチスがいたとか、ギターアンプの過電力で停電したため、熟成しきれずに小型化した
ナチ軍団とか、もう本当にどうでもいい。
まあ、アホアホ金ドブ思いつき一発ネタコメディってのもアメリカ映画の伝統の穂突難で仕方がないけど。

ちなみに偏愛度合はリリー=ローズ分の★1個オマケ。

偏愛度合★★