何かのテーマで縛り、いくつかの短編を並べたオムニバス形式の映画が好きなのだ。
ひと昔の前のヨーロッパ映画などでよくあったが、
短編なので一発勝負での監督の個性そのものが現れて面白い。
ザ・ブルーハーツは世代的には重なるのだろうけど、全く思い入れのないバンド。
当然使用されている楽曲も知らない。
だからバンドや曲の持つ固定イメージとのマッチングや解釈については何もわからない。
短編映画としての出来具合を楽しむだけだ。
しかし6作品、都合2時間40分は長い。正直言ってアタリハズレの振幅も大きい。
作品間のリンクや共鳴はなく、ザ・ブルーハーツという楽曲の共通があるのみ。
テーマやジャンル、タッチも様々で決して退屈はしないが、
個々の尺、あるいは作品を絞るなど、全体のスリム化は必要かもしれない。
福島原発というタブーを扱った李相日監督「1001のバイオリン」
台詞なしで全て映像のみで語る工藤伸一監督「ジョウネツノバラ」が抜きんでているかな。
後の4本はほどほどの出来具合。


偏愛度合★★★