延々と5作品続いた日活ロマンポルノリブート企画のもいよいよトリ。
残念ながら、その出来具合は一番酷いものだった。
傷ついた過去を慰め合うレズビアンのカップルに、男が入り込み関係が崩れていくという物語。
閉じた関係が外部からの侵入者によって崩関係性が崩壊していくというのは
よくある物語の類型であり、それに違和感はないが、問題は設定よりも表現手段が陳腐なのだ。
今時、レズビアンの女性の絡みを真っ白なシルクで百合の花を全面に散らし、
ハイキーな映像で描くなんてキッチュというか、懐古にすらなっていない陳腐な古臭さだ。
また先生と弟子という絶対服従の主従関係が繰り返されるのだが、それもまた臭い。
更に臭いのは大袈裟な芝居を連発する役者たちだ。
別にロマンポルノにリアリティを求めてはいないが、
「アンチポルノ」の様に確信犯的な絶叫と臭さを茶化すなら兎も角、中途半端さが耐えられない。
どうしても下手な監督がクソ真面目に中途半端に意識が高いポルノを撮った感じが否めない。


偏愛度合★★