死期のせまった天才科学者の記憶と意識をAIにアップロードするという
いささか使い古されたSF設定だけど、それは許容範囲。
データー化された情報と意識とは、魂とは、と衒学的、形而上的な展開を期待してたら、あっさりと裏切られた。
興味の対称はマッドサイエンティスト(AI)のナノテクノロジー技術の暴走へと転調する。
使い古されたSF的なガジェットの力技は許せても、
この中半から後半にかけて脚本のボロボロ具合には激怒する。
AI推進派とアンチAIテロリスト、それを追う政府筋とサスペンスフルに展開するのかと思えば、
いきなり「2年後」とか呑気に沈滞した挙句、まとまらないプロット。
おいおい、関係諸氏は2年間どこで何をしてたんや!
モーガン・フリーマンは概ね仕事選ばない(だからいつも同じような老賢人の役ばっかり)けど、
今回もいったい全体意味不明な人物。
挙句の高度なテクノロジーに対するアナログなドンパチ(迫撃砲と高射砲)も無茶苦茶。
もう勘弁して欲しいレベル。
関与の度合いは不明だが「ノーラン印にも陰りか?」と疑う汚点となるであろう作品。
撮影監督繋がりで名義貸しであることを祈ろう。
 
偏愛度数★