tiny little things

知り合いに連れられてディープな夜の新宿ゴールデン街に行ってきました。


数多くのお店がところ狭しとひしめく中、

歌手の渚ようこさんが営む「汀」へ。

その日はご本人がお店にいらっしゃいました。

(と言っても私はこのお店に来るまで渚ようこさんを知らなかったのですが・・・)


このお店、10人入ったらいっぱいだろうというお店の中に

昭和な香りが満ち満ちてます。

壁や天井は昭和の名画・名盤のポスターで埋め尽くされてるわ

カウンターの中には阿久悠さん直筆の諸々があるわで

好きな人にとっては動悸がしてきちゃうような宝の山のようなお店。


座ったカウンター席の目の前に無造作に並んだ雑誌とか本とかを何気なく見ていたら

その中に一冊、薬師丸ひろ子の写真集がありました。

私、歳が一桁の時から彼女の大ファンで・・・

周りが光ゲンジグッズを自慢し合う中

一人薬師丸ひろ子ノートを大事にしてた子でした。

お店の中を見回したら『セーラー服と機関銃』のポスターが目に入り、

トイレには『Wの悲劇』と『探偵物語』のポスターも貼ってあり。

知り合いに興奮してその話をしていたら

渚さんも薬師丸ひろ子の大ファンだということが判明。

女性で薬師丸ひろ子の大ファン、初めて出会いました。

暗記してるセリフも一緒、

好きな名シーンも一緒、

今まで封印してきた薬師丸ひろ子話をこんなに思いきりできるなんて

人生初!感無量!

なんて素敵すぎる夜でした。


「好きな女性のタイプが同じなのね」

と、きっと私が好きだと思う映画や女優さんを色々教えていただき、

その場でいくつかVHS(これまた画像が荒くてなんとも昭和・・・)を

見せていただきました。

衝撃的だったのは松坂慶子。

私の中ではよくわからない人と結婚したぽっちゃり系おばさま女優

という印象でしかなかったのですが・・・

見せてもらったVTRの松坂慶子の眩しいほど美しすぎる姿に

ほんとひっくり返りそうになりました!

主に歌手としてのVTRだったのですが、

夜のヒットパレードで歌った『ボン・ヴォヤージュ』(セリフが盛り沢山)は

今までに見たどんな映画のどんな女優さんの演技よりも

キラキラしてて魅力的!!!

と思ってしまうほどに神々しくて迫力があって

まさに女優魂炸裂の名シーン。

松坂慶子を見る目、劇的に変わりました。


薬師丸ひろ子話に戻って、

汀さんと映画の名セリフについて話してた中で真っ先に意見が合ったのが

『メインテーマ』でのワンシーン。

あどけない薬師丸ひろ子と

大人の色気ばっちりの桃井かおり、

同じ人(財津和夫)を好きになってしまった二人が公園で一緒にコーヒーを飲む場面。


薬師丸ひろ子「セクシーになるって、どういうことですか?」

桃井かおり「頭をからっぽにすることよ。」


10歳にも満たない子ども心にもしっかり刻み込まれた名セリフです。






tiny little things

             Carine&娘Julia                         Anna&娘Bee                


バルト9で公開中の『ファッションが教えてくれること』を観ました。

『プラダを着た悪魔』のモデルになったUS版「VOGUE」の超名物編集長

アナ・ウィンターの仕事ぶりを追いかけたドキュメンタリー。


アナのファッションセンスがいいのか悪いのかはおいといて

(見るからにPRADAとかCHANELとかハイブランドの塊にしか見えず・・・)、

ブレのない独自の審美眼と決断力の早さと

言いたいことをがんがん率直な言葉にする姿勢、

トップに上り詰めた人のプライド、

それらはお腹いっぱいなほど味わえます。

部分的にはホロリとさせるアナのプライベート姿も見れるのですが、

全体的には「この人やっぱりオニ!」と思わずにいられないシーン満載で、

でもきっとそれはこれまでアナが築いてきた威厳ある姿勢を崩すことができない

みたいな意図的な思惑が働いた編集なんだろうなぁ、なんて勝手に思ったり。

(そう思わなかったら人としてどうかと疑わずにいられないアナの高圧ぶり)

とりあえず華やかな業界の殺伐とした裏側が

下手なフィクション映画より断然ドキドキ刺激的で面白かったです。


数年前9月のNYファッションウィーク時期にNY旅行中、

5番街付近の交差点でコーヒー片手に信号待ちしているアナを見かけました。

パステル色調のシンプルな(けど確実に高級そうな)スーツに身を包んだ姿は

金融関係に勤めるキャリアウーマンにしか見えず

あの髪型とサングラスがなかったらきっと見逃してたと思うほどオーラがなかった・・・。


各国様々な個性的名物編集長がいますが、

私はフランス版「VOGUE」の編集長、

トム・フォードのミューズとしても有名なCarine Roitfeldが好き(↓)。

(その下にいるEmmanuelle Altという編集者のがもっとツボ)
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このパティ・スミスに通ずる男性まさりな外見と

シンプルなんだけどどこかに女性らしさを必ず取り入れるスタイルのギャップが

嫌味なくとてもセクシーに見えるのです。

ファッションの商業的な面には興味がなく編集長の座に執着もない、

とにかく自分がいいと思ったスタイルを貫く姿勢、

(靴はヒールが鉄則、デニムははかない、ハンドバッグは持たない主義)

化粧っ気のなさと無造作な髪と力の抜けた雰囲気が素敵です。


で彼女がanti-Annaで

“Like Anna, she becomes so iconic that she becomes like a puppet.

I don’t want to be like that, I don’t want to wear this uniform,

I don’t want to be just an envelope.”

とアナのことを・・・

操り人形扱い?

そのうえenvelope扱い?

二人がファッションショーの席で笑顔で一緒におさまってる写真とか

恐くてたまりません。


その後はバルト9の下、正確にはマルイアネックスの地下に9月にオープンした

ブルックリン・パーラーへ。

ブルーノートがプロデュースするカフェ。

お店の一角では本などの販売もしていて

そのセレクトがまたいかにもな感じで、

と思ったらBACHの幅さんのお仕事のようで

ご本人がメンテナンスに来てました。

雰囲気は悪くないけど、とにかく店内が寒いです!


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tiny little things


9月に3ヶ月間の語学留学でパリに旅立ったアテネ友だちから

エアメールが届きました。

最初の頃は学校のPCからメールが、

その次はそのPCがあまりに動作が遅いからとインターネットカフェからメールが、

そしてそれがついに郵便になりました。

何があったのでしょう。


滞在は節約のためにマダムの一人暮らし宅にホームステイすることにした彼女。

最初は順調そうだったのに

つい先日のメールでは何やら理不尽なことがあってマダムともめた模様。

「やっぱ日本はいい国だわ。」

なんて書いてあったので心配してたら

ハガキに「11/21から住所が変わります」とあったので

とうとう家を出ることになったようです。


一足お先の7月にワーキングホリデーでパリへ旅立った子も

最初シャンゼリゼ通りのすぐ側に住むファミリー宅に滞在していたものの

1ヶ月で家を出て今はアパートで一人暮らししてます。


一方で同じ時期にフランスのボルドーやプロヴァンスに旅立ったアテネ友たちは

今でも平和でのびのびとホームステイ生活を送ってたりします。


ホームステイ・・・。

ホームステイほどその旅の明暗を激しく分ける滞在方法はないのではないかと。

大学時代コロラド州デンバーの田舎町にホームステイした時

私が滞在した先は7人の子供のいるおうちでした(0歳、2歳、3歳、7歳、9歳、14歳、17歳)。

田舎町で外国人がとても珍しかったようで、

トイレに行く時もお風呂に入る時もちびっこが付いてくるし、

追い払ってもドアの隙間から覗いてたりするし。

「ちょっと散歩」が軽く一山越えだったり、

ごはんが生のニンジンとスナック菓子だけだったり。

途中どうにもこうにも耐えられなくなり

学校に着くなり向かいにあるスーパーで買い食いするわ、

移動手段は車しかないので学校が終わる時間を1,2時間遅く告げ

迎えが来るまで貴重な一人の時間を過ごしたりしてました。。

一方で堅物のお婆さんの一人暮らし宅に滞在した関西人の男の子は日に日に元気がなくなり、

かと思えばクルーザー持ちの豪邸に滞在した物静かな男の子が日に日に陽気になり、

なんとも明暗差激しく人格まで左右されてしまう複雑な滞在先事情でした。

それでも楽しい思い出として残っているのは

街や人がとっても大らかで温かさに溢れていたから。


それに比べパリのホームステイはとってもドライであくまで「間貸し」的。

冷蔵庫は使っていいけどキッチンは使っちゃダメとか、

シャワーは数日に一回にしてとか、

いちいち話しかけないようにとか、

そんなのはよく聞く話。

「パリでホームステイ」

私にとっては絶対にしたくないことの一つです。


ちなみにエアメールをくれた彼女は12月に帰国するのですが、

帰国後のもっぱらの目標は

・ダイエット(フランスパンとスイーツの食べ過ぎ)

・英語の勉強(結局授業以外のコミュニケーションは全て英語)

とのこと・・・。


そして今フランスで話題になっているのは

「サルコジの息子がいろんな会社のトップをやっているらしんだけど最悪なやつだ」

「フランステレコムの社員が次々と自殺している」

ことらしいです。


何はともあれ

良気も悪気も3ヶ月パリの空気を吸った彼女の帰国が待ち遠しいです。