あの日君の言葉は刃となってこの心に傷を作った。

変えられない
それは消せない事実だったんだ。

忘れてはいない。

けれど忘れてはいけないことなのかもしれない。


時はすべての人に等しく優しいものだった。

時が経ち、癒えた傷は優しさとなってこの身に宿り
君への想いは鋭さを和らげ
待つという選択肢を僕は覚えた

君は僕のことを覚えているだろうか

僕はときどき君のことを思い出すけれど
古い記憶が蘇るだけのことだ。

風化した訳ではない。
すべてを抱きしめる強さを僕は手に入れたから

もしも君が僕のことを想いだしてくれるなら

その時はまた[親友]と呼びあえるような二人になりたい



傷つき、傷つけた私たち。

優しさを覚えた今
叶うことなら
すぐに君を抱きしめに行きたい


どうしようもない私たちの
どうしようもない現実。


そして私は君を嫌いになんてなれやしない。

どうしようもなくても
少し離れたこの場所で
君にもらった強さを持って
すこしだけ、
君のことを思い出させてください。


君が剣をかざしても、僕はもう怯んだりしない。

この身で君を抱きしめる