ばあちゃんの家に遊びに行った。
ばあちゃんの家がいつもより広くて不思議な感じ。
外から見てると誰かがベランダにいる。
その誰かがまた違う誰かを外に放り投げた。
大丈夫かと慌てて見に行く。
そこには靴しかない。
上へ上がってみると知らない人が沢山いる。
話をしてみると、昔ここに住んでいた家族らしい。
家族にしては多い。
親戚も集まっているのだろうか。
忙しそうに料理をしたり、掃除をしたりしている。
その横で走り回ってる子供達。
その中の一人は、さっきベランダから外に放り投げられた子だった。
何でこの人達がばあちゃんの家にいるんだろう、それにこの家はばあちゃんが一番初めに住んだのに。ってそれが一番の疑問だったんだけど、まぁ良いかと。
話したり、様子を見てて感じる事は、少し人間的な色が曇ってる。
影があるというか、何て言うか。
そうだ、この人達は幽霊なんだ。
幽霊だって気付いて少し気味が悪くなったんだけど、幽霊だって気付かない様にしていたし、幽霊だよね?って言わない様にした。
不思議な事に触れてきたりしてもある程度温かいし、冷んやりはしていない。
ただ曇ってる。
ただ、それ以外はみんな笑顔も人間だ。
その途中はあまり覚えていないんだけど、呼ばれて扉を開けたら旅館の宴会場みたいになっていて、この家のどこにこんな広い場所が!って思った。
さっきよりも人数が多い。
失礼な話だけどもっと薄気味悪い人もいる。
曇ってるどころか首から上が45度くらい斜めにくっついてる人とか、変な生き物。
ジブリの映画、あまり見た事ないんだけど、ジブリの映画をを見てる様だった。
一番良い席に呼ばれて座って、普通に飲み食いして、笑って。
案外、幽霊って楽しいじゃんとか思った。
見た目以外は何も気にする部分なんかないし、むしろ楽しい。
面白い一日だった。
何を話ししたかとかは覚えていないんだけど、楽しかった。
とある幽霊が、僕の肩をポンポンとした。
すぐ目の前にある扉を指差した。
そこを開けろって事なのかなと恐る恐る開けてみた。
すると家とかじゃなくて、昔少しお世話になっていた病院。
何で?って振り向くと扉を開ける前の世界は幽霊達の宴会だったのに、目の前に広がるのはただのばあちゃんの家。
普通の部屋。
幽霊達はいない。
仕方なく進んでみる。
扉を閉めると、その扉は消えて。
受付に行ってみると、タバコを吸いながら「どうされました?」と聞いてくる変な人。
その人がまさかの昔付き合っていた女性で。
あっちは気付いていない、名前を書いても気付かない。
ちょっと怖かった。
記憶から消されたのかと少し不安になったりもしたけど、幽霊達の宴会からの流れだから何が起きてもおかしくないかと。
変に納得した。
自分の元カノがこちらの扉へどうぞって開けてくれた。
中へ入ると、僕はいつもの風景に戻っていた。
いつものベッド、いつもの陽射し。
どうやら目覚めた。
一体何だったんだろうか。
不思議だよね、起きたら身体触っちゃうんだもん。
それにこんなに鮮明に覚えてる夢も初めて。
幽霊と会話して、一緒に飲み食いしたのも初めて。
その病院へ続いてた扉の色さえも覚えてる。
不思議だった。
何かを意味する夢だったのかな。
その何かが分かれば楽なんだけど、何もわからない。
まぁ、それはそれで良いや。
奇妙な夢だよね。
扉を開けたら目が覚めて、自分の一日が始まるなんて。
また見ても良いかなって思える。
幽霊が本当に今日見た夢の様な幽霊なのであれば。
おやすみBGM
pink 〜奇妙な夢〜 / Mr.Children