He is waiting for a busとHe is waiting for the busの違いを

子供たちに説明するためのアイデアがひらめいたので

メモ代りにこのブログに書き留める。

 

子供たちにここまで細かい説明をしてしまうと

余計に間違えることを恐れて

英語を話さなくなってしまうのでは

という心配はあるが、

大きな前提として言っておきたいのは

頭の中では違いがわかっていても、

話す時に間違えないで言うのは

ほぼ不可能に近いことは承知の上であること。

いくら間違えてもいいけど、

正しい言い方は知っておいてね。

というメッセージだけは伝えておきたい。

 

人は間違えながら英語を学ぶものだ。

最近英語教育の有識者の間では

「間違えてもいいから英語を話そう。

誰もあなたの英語の間違いを気にしていない。

英語を話すことが目的化されているが、

みんなはあなたの意見を聞きたいのであって

英語を聞いているのではない。

どう言うのではなく、何を言うのかが大事。」

 

と話し合い、

このことに気づいている人が増えている。

いや、実は多くの人が根底では

そんなことはわかっていながらも

どうしても日本は例えば、謙譲語と尊敬語を

間違えただけで恥をかいてしまうことが

根付いてしまっている文化で

その感覚から英語の時だけ抜け出すのが

難しいのかもしれない。

 

間違えていいから英語を話して欲しいと

私も思っている。

だが言いたい

正しい言い方に修正することを諦めては

いけない!ということを。

 

なぜか。

正しい言い方を知った上で間違えてしまったり、

間違えたことで正しい言い方を学ぶのは

exponentialな伸びしろがあるが、

正しい言い方を知らないまま

同じ間違えを繰り返しているようでは

いつか成長の天井にぶつかってしまう。

 

正しい言い方は他の表現にいくらでも応用できる。

一方、間違った言い方を他に応用してしまうと

実際言いたいこととのギャップは広がるばかり。

そんなことを今日思った。

ここまでは日記。

 

さて本題。

aとtheの使い方の違いを

推理的な観点でストーリー仕立てにすると

子供達はおもしろいって

思ってくれるかも?と思いつき、忘れる前に下記の通り

メモしておく。

 

He's waiting for a bus.

He's waiting for the bus.

 

さて、

image

 

上矢印この場合の「彼はバスを待っている。」は

He's waiting for a bus.

 

image

上矢印この場合の「彼はバスを待っている。」は

He's waiting for the bus.

 

ここでどこが違うか子供たちに指摘してもらう。

 

下は停留所(bus stop)がある。

 

さて、ここから皆さん、頭を使ってください(ここで子供たちに考えさせる)。

停留所は、何を意味するか。

まず、

①バスが来るポイントである。

②決まった時間に来る。

③行き先が決まっている。

④そして、

上記①②③は広くそのコミュニティに知れわたっている

(本人を含めて)。

この条件が揃うとこの文章の中では'the'になる。

 

一番上の写真はバス停ではない。

でも、彼は一台の(どこかからの)バスを待っているようだ。

そのバスの行き先はその地域では知られていない。

定期的に決まったルートを走っているものではない。

本人は行き先を知っているかもしれないし、知らないかもしれない。

不確定要素が多い状況は'a'を使う。

 

この流れでタクシーの場合はどうか考えてみる。

子供たちにguessさせる。そして以下説明。

 

タクシー乗り場に人がタクシーを待っているとしよう。

タクシー乗り場という単語は

taxi stand(it's not a stop)。

 

まず、①タクシーが来るポイントである。

さて②決まった時間に来る→NO

③行き先が決まっている→NO

もうこの時点で‘the'は使わないことが確定。

 

He's waiting for a taxi.

 

では、電車の場合はどうだろうか。

電車の駅のホームに人が電車を待っているとしよう。

駅のホームは英語でplatform。

 

まず、①電車が来るポイントである。

②決まった時間に来る→YES

③行き先が決まっている→YES

上記①②③は広く地域コミュニティに知られている。

また本人も行き先が決まっている。→YES

 

条件が揃ったのでこの場合は

He's waiting for the train.

 

基本的には公共サービスや制度は'the'をつけることが多い。

 

この説明のポイントはバスの停留所とは何を意味するかを

考えさせるおもしろさにある。

普段、当たり前に目に入ってくる停留所は

どういう意味を持つのか視覚で理解していることを

言葉に表現する。

「バスの停留所は地域に住む、多くの人に知られている」ことが

'a'か'the'を決める重要なポイントの一つになるなんて、と思うが

無意識にtheを使っている理由の一つに入っている。

 

「共通認識」がある時は'the'を使うのだ。

 

言語とは状況によって単語が決まるもの。

とりわけ英語は同じ単語でも文脈がその意味を決めることが多い。

単語の暗記をひたすらフラッシュカードでしたところで

時間の無駄、という私の結論。

 

英語は一つ一つ状況を作って

体験して覚えた方が身につく。