破綻したFTXの元CEOのサム・バンクマン・フリード(SBF)が

バハマで逮捕された時、

やっと当局が動いてくれたと思った。

 

どんな金持ちでも

どんなに政治家やメディアに多額のお金を渡していたとしても

犯した何十億ドルに及ぶ詐欺に対して

それ相当の裁きを受けると思われた。

 

しかし、この逮捕。おかしなタイミングだ。

実はこの逮捕は本人を口止めするためのものだったのかも。

SBFは自らの逮捕を'誤って?'招いた可能性がある。

彼は世間に自分が不正をしたと思われていることに

耐えられなかったのか、自分は何も悪いことをしていないことを主張するために

弁護士からの助言を聞かずにメディアに

出まくった。普通、これほどまでの詐欺容疑がかかっていると

黙秘するものだが、彼は過信していたのだろう。

自分の説明を誰もが受け入れてくれることを。

 

繰り返し彼の口から聞かれたのは

全くリスク管理能力がなかった、恥ずかしいくらいに杜撰だったのは

間違いないが、顧客のお金を流用するようなことはしていない。

こんなことになってしまったことに対してはCEOとしての自分の責任だ。

 

次世代のウォーレンバフェットと評されたほどの

天才がいかに自分がバカだったかという

idiot cardを切り札に弁明ツアー.

だが、彼が弁明すればするほど、

ボロが出始めてきて、自分の意に反して間接的にも

詐欺を認めるような発言が増え始めてきた。

 

彼は米議会で証言することを約束していたので、

この勢いでいけば議会の場で

彼の悪事を暴くことができる、

トドメを刺すことができると

思われたが、証言をする予定の前日に

彼は逮捕されたのだ。

 

連邦検察とSECなどからの起訴状が出されていて

逮捕されたのだが、証言の後まで待てば

彼の詐欺を確証する材料が出てきたところ、

わざわざ自分達にも不利になるような

タイミングで逮捕して議会で証言させなかった。

これを考えるとこの逮捕は

彼の口止め目的としか思えない。

議会には彼からの政治献金を受け取った人もいることも

考えられる。民主党も共和党も彼からの献金を受け取っている。

彼に何かその場で言われたらまずいことがあったのだろうか。

 

そして最近SBFはアメリカに引き渡された。

バハマの刑務所は

彼のようなおぼっちゃまが過ごせるような

ところではなく、しかもヴィーガンということもあり、

生活環境が大幅に劣悪になったことに耐えられなかったようだ。

彼はアメリカに戻るつもりはなかったが、

この劣悪な環境を抜け出すために引き渡されることを

決意した。

ちょっと笑ってしまうのが、引き渡された時の彼は

今までになく、まともな格好をしている。

これも印象操作か。

 

新聞記事によると2億5千5百万ドル(330億円)の保釈金で

保釈されたとちらっと書いてあった気がするが、

それは出廷しない場合に支払われる金額で、

実際のところ、ある情報筋によると

この10%の金額で保釈され、

自分の両親の家に帰ることができた。

支払うといってもそのほとんどが両親の家を

担保にしていてあとは親戚がなんとか工面したんだとか。

考えてみると両親も彼の会社から支払いを受けていたそうなので、

つまりは顧客の資金を使って保釈されたということもいえる?

彼はメディア弁明ツアーでお金は残っていないと言っていたが

その保釈金、自分の保釈に使うのではなく、顧客に返しなさい!

あれだけの事件を起こしておいて

なんでぬくぬくと両親のところで暮らしていられるのか。

歪んだなにかを感じるこの事案。

 

依然としてSBFは詐欺をしたことを認めていないが、

会社のパートナー達が口を割りはじめた。

これからの成り行きでアメリカの闇が明るみになるか。