週1回30分だけ1対1で中学生の子に

英会話レッスンを行なっている。

 

新型コロナが広まってから始めたので

もう2年くらい経つのかな。

当初、彼はまだ小学生。

家庭を訪問していた時期もあるけど、

今はリモート。

 

彼は学校で教わっている英語が

とにかく苦手だという理由で

家庭教師をつけてほしいとお母さんに

頼んだそう。

私はこれまで教えたことがなかったけど、

小学生との英会話は面白そうなので

彼の家庭教師を務めることになった。

 

さて、11歳にして英語学習に危機感を

感じさせてしまう理由はなんだったのか。

教科書をみてすぐに判明。

 

教科書は2冊。

1冊は英語の基本単語を学ぶためのワークブック。

QRコードが各ページについており、

スマホで発音を聞くこともできる。

まあまあ、これは良しとしよう。

 

2冊目は英語と社会勉強を組み合わせたもの。

英語を身近なものとして

親しんでもらおうという狙いで

世界の国や文化、世界遺産の紹介や海洋生物が

英語の単語とともに紹介されている。

(Sea turtles eat jellyfishと書かれている。

そうなんだ。知らなかった爆  笑)

教科書を通して他の国への興味を持たせようとするのもわかる。

 

ただその先には食べ物の栄養素のグループ分け、

日本の食材ごとの食料自給率を調べるパートが

入っていて、ヒエ〜びっくり

英語の時間にこんなことまで覚えるの?

小学生ってすごいな〜。

 

でもここで疑問。

英語の文字の読み方を学校ではどうやって

教えているの?目で見て暗記?

 

「子どもはスポンジのように

なんでも吸収する」とよく言われているが、

英語を教科として習得する場合に

おいてはその考えは忘れた方が良いと思う。

 

子どもたちに楽しんでもらいながら

勉強させようという英語の教科書の試みは

負荷が多すぎるのではないかな。

 

それで英語が苦手と感じてしまって

当然だと思った。

苦手意識を持ってしまった子は

私との週一回の英会話レッスン以外、

英語に触れようとはしなくなっていた。

 

ということは宿題を出すこともできない。

やらないとわかっているのに

出してしまってはストレスになる。

 

毎日英語に触れてほしいけど、

それを習慣にするのは無理という状態からの

英会話レッスンのスタートだった。

 

彼はとにかく英語に関して何もやらなかった。

「英語は日々触れていなければできるようにならないよ。

今日やったことは復習して。」とか

「来週までにこれやってね。」と、

自分の苛立ちから彼に言いたくなったこの'脅し‘は数知れない。

ただ、英語を押しつけてはいけないと思い、

ぐっとそれだけは言うまいと押さえてきた。

 

週1のレッスンでその週やったことをおさらいしなければ

翌週にはほぼやったことを忘れている。その繰り返し。

 

なんの力にもなれないと思ってしまい、

そうと知りながらレッスン料をもらい続けることに

罪悪感を覚えたこともある。

 

ただ、時間はかかったけど、わかったのは

「人にはその人の英語を習得する方法とペース」があること。

 

2年ほど経過した今、彼は自分から進んで、

そして好んで英語の勉強をしている。

そして、わざわざ勉強をしなくても

とても高い確率で4級に合格すると思う。

そこまでの英語の実力はしっかりとついている。

 

私にとっては涙が出るほど嬉しい彼の進歩。

彼から英会話のレッスンを

通してたくさんのことを学んだ。

 

英語の文法がわからなくても、

学校の英語がさっぱりわからなくても

英語を習得する方法はいくらでもある。

自分に合った方法、ペースを探してみよう。

とにかくあきらめないでね。

 

これまでの彼とのレッスン内容を機会があったら紹介しようと思う。