停電6分前 | 東京奇譚クラブ

東京奇譚クラブ

ロックンロールとその周辺をモットーに、古今東西津々浦々の偏執的トピックスをお届け為る貴女の街のホットステーション。
そうそれこそが、東京奇譚クラブ!

こんにちは、Sinです。

まずは今回、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします。
そして被災された方々、避難生活を送っている方々に心よりお見舞い申し上げます。

オレはというと当日は帰れず翌日に帰宅し、今日(3/14)も計画停電の影響で通勤に5時間かかり、15時には職場を出されるという…いつもとは違う生活を送っているくらいでまあまあ元気です。
(この後、停電するみたい)

いちおーBANDのメンバーが書いてるブログということで音楽方面で書きますね。
各所、さまざまなライブが中止になったり、各アーティストからメッセージが出されたり、ちょっとづつアクションが出てきている模様。

何と、ブリトニー・スピアーズは52億円の寄付を表明したとか(ソース未確認ですが…)。
海外セレブ達は寄付を競う風潮があるようですが、ポーズとしての要素の有無に関わらず素晴らしいことかと思う。

以下、極私的な話に終始しますが、ご勘弁を。

当日(3/11)、オレは東日本橋の職場から父が働く本郷まで2時間の道のりを歩いた。
靖国通り、中央通り、本郷通りは、帰宅難民と車で溢れ、騒然としていた。
神田川は逆流していた。

いつもならipodで音楽でも…となるが、そんな発想すらなかった。
ただ、いつもとは明らかに違う東京をひたすらに歩いた。

無事に本郷までたどり着いたが、ホテルも取れておらず、完全に帰宅手段も断たれ、父の職場に泊ることとなった。

さー床に毛布を敷いて寝ようかな、という瞬間にipodというか音楽の存在を思い出した。
何の気なし・・・というかうるさくないヤツがいいなー、くらいの感覚でジョニー・キャッシュ「アメリカンⅤ:ア・ハンドレッド・ハイウェイズ」を聴いた。

このアルバムの1曲目は、奇しくも「ヘルプ・ミー」という曲だ。

以下、オレ意訳で申し訳ないが、こんな歌詞だ(きっと)。

“神よ、歩く支えをくれ
 あと1マイルなんだ、ほんの1マイルなんだ
 オレは一人ぼっちで歩くのに疲れてしまったんだ
 
 神よ、オレを笑顔にしてください
 あと一度でいいのです、このオレに笑顔を
 自身ではどーしようもないのです
 
 以前は誰かの助けが必要だなんて考えもしなかった
 自分独りで何でもできると思ってた
 でもこれ以上はやってけない
 謙虚なココロでひざまずき、祈る。
 神よ、助けてください”

別にオレは無神論者ですが、いつもと違う日本/東京/自身に知らず知らずに参ってたのだろう。
正直、グッときた。
半分は出来過ぎだな~wくらいだが。

まー歌詞は別にどーでもよくて、アコギのアルペジオのイントロを聴いた瞬間に別世界へブッとべた。
非常にクサ過ぎる表現を使ってしまうとコレが音楽の持つ力なのでしょうか。

別にこの体験に酔いたい訳ではなく・・・きっと皆さま、知らず知らずのうちに疲れているはずだ。
(多少は酔ってますが…)

音楽なんて、という気分の方もいるだろうし、甚大な被害を受けた地域の方々は音楽を聴ける状況にすらないだろう。

でも、個人的な体験として言わせて頂くと「救われた」とまでは言わないが…気分がパーっと晴れた。

別に上で書いた神云々とかどうでもいいし、悪魔メタルの邪悪な歌詞であったって構わない。
俺もセックス・ピストルズを当夜に聴いてたら、多分上手く脚色して書いてると思うw

1曲でもいいし、イントロだけでもいいから・・・自らが好きな音楽をぜひぜひ聴いてください。


以下、youtubeでも。
オリジナルは、カントリー歌手ラリー・ガトリンとのこと。エルヴィス・プレスリーもカバーしてる模様。