先日の大雨の影響で、静岡県熱海市でまた痛ましい災害が発生しました。
被災された方、お亡くなりになられた方々に、お見舞いとお悔やみを申し上げます。
詳しい原因の調査はこれからになりますが、報道を見聞きする限りでは天災と人災の複合的な災害だったのじゃないかと思います。
昔から人が住んでこなかった所には必ず理由があります。
その危険性を地名として残し、後世に引き継がれてきましたが、高度成長後の日本ではその忠告を無視して強引な土地開発が進められてきました。
山を削って谷を埋め「○○〇台」「○○〇丘」と今時のお洒落な名前を付けて、お手頃価格の分譲地が販売されていますが、利便性や経済性だけで判断して大丈夫でしょうか?
もしこれから家を建てる計画のある方は、その土地の過去もしっかりと評価しておいて損はないと思います。
ブログ友さんから現在の地図と過去の古地図を簡単に比較できる便利なサイトを紹介してもらいました。「あの道は元々は川だったのね」 といったこともよくわかります。
「今昔マップ on the web」
https://ktgis.net/kjmapw/index.html
地図好きなので、Google MAP先生を師匠と崇めています。
Google MAPでも一部の地域は過去地図も参照できますが、新旧を左右に対比できる「今昔マップ」はわかりやすいです。
私が住んでいるド田舎でも、遅まきながら開発が進み、子供の頃の風景とはかなり変わりました。古地図と比較すると「そうそう、この道はあそこに繋がっていたよね」と思い出して懐かしく感じました。古地図の探索はタイムトリップしたような感覚になります。
こちらの地域で歴史的な大きな災害と言えば「南海トラフ地震」になります。
直近は「昭和南海地震」 1946年(昭和21年)12月21日 午前4時に、マグニチュード8の大地震が発生しました。
地元民なら地名から状況がよくわかる、こちらの体験談が参考になります。
昭和南海地震 「津波前、海底が見えた」
https://www.nwn.jp/feature/181215_showanankaijishin/
以前、街づくりゲームの「シティーズスカイライン」で、地元の街を再現して津波シミュレーションをやったことがありますが、リアルな体験記は生々しく怖さも伝わってきました。
過去の災害の経験を戒めとして学ぶところは多いと思います。
前回の津波で被災した地域では防災対策が今も行われていますが、その備えはまだ途上であって、また完璧ではありません。そもそも市内の中心街は埋め立て地で、土地も低いため大きな津波が来れば被災は免れないと思います。
東日本大震災の教訓からも、防波堤だでけは津波の被害は防げないでしょう。
海南市津波避難計画(令和2年度改定)
https://www.city.kainan.lg.jp/material/files/group/46/tsunami.pdf
「危険なところには住まない」 これが減災のまず第一歩だと思います。
最近、国の防災対策も変わってきて来ているようで、膨大なコストを掛けて堤防をかさ上げするよりも、危険な場所からの転居を推奨する補助制度も進められています。
コロナ対策と同様に「君子危うきに近寄らず」が正解だと思います。
天災ではなく、人災に巻き込まれないように慎重な行動が求められます。
所によっては、また大雨になるとの予報も出ています。
どちら様もお気をつけください。