昨今はインバウントで日本の経済も少しは潤ったようですが、本当の流れはまだ築けていないように思います。

人の移動と経済は一体的なものですが、経済は血流と同じで大量ではなく少しづつでも流れ続けることが大切です。

ヨーロッパの諸国には貧困なところも多いですが、その底流を観光が支えています。
観光とは人の流れであって、経済と共に動くことで地域を活かす運動ベクトルになっています。


人は欲があるから生き続けますが、その欲の中でもっと強く死ぬ直前まで失われない欲求が知識欲です。観光の源はこの欲が大きく影響しています。

「見たことのないものを見てみたい」
「聞いたことのない音を聞いてみたい」
「触ったことのないものに触ってみたい」
「それを知りたい」という単純な欲求が全てを突き動かしいています。
AIには欠落している人間の根源が「欲」です。


こちら和歌山は山と海しかないド田舎であることはこの先もずっと変わることはないでしょう。しかし、それはヘタな発展をするよりもずっと価値を高めるかもしれません。古都と呼ばれる京都は、過去の時代に動かなかったからこそ今の価値があるわけです。

一番ダメなのは中途半端な開発です。政治家が選挙対策や名誉欲だけで誰も通らない綺麗なアスファルトの道を山の中に作っても意味がありません。作るべき道を間違ってはいけません。

お金をかけて最新式の設備で凝ったものを作る必要はありません。
ほんの少し山を削って人が通れるほどの獣道を作ればいいのです。
あとはそこを歩く人が道を作ります。
きっかけ程度の少しのコストと手間で大きな価値を創造することができます。

たとえよく似た景色でも、自然の景観は唯一つとして同じものはありません。
その多様性が価値が生み出します。
道は長ければ長いほど、険しければ険しいほど、人を惹きつけます。

和歌山には熊野古道と呼ばれる古道がありますが、もう一つ未来の古道を作るのはどうでしょうか?。たとえばこんな道です。

Path of the Gods Walking Tour: East to West
https://youtu.be/Ka0sobyX2nA


この動画に出くる景色は地元和歌山とそっくりです。
こんな石ころだけの平凡な道を万十万円もかけて、時には何百万円もかけて世界中から歩きに来るのです。それが観光の魔力です。

決して綺麗な遊歩道を作る必要はありません。日本人の感覚なら危険に思うようなところもあったと思いますが、気にする必要はありません。全ての道は自己責任なのです。

少しだけ山を削って立ち木を整理するだけで道は作れます。
ちょっとした工夫で世界的な観光地になることも夢ではありません。


和歌山の海岸を一周する遊歩道を作る構想はどうでしょうか?
あとは地域の住民が知恵を出し合って工夫をすればいいのです。
重要なのはその構想を打ち出すことです。

今必要なのは賭博場ではありません。
人はいくらお金があっても決して満足しません。
後世のためにも、ギャンブルではなく豊かなマインドを育てることが大切です。

Path of the Gods Walking Tour: West to East
https://youtu.be/ZkLXPYrgGtg


田舎には田舎のやり方があるはずです。
アスファルトやコンクリートでなく「柔の道」に進む道があるように思います。

こんな道を歩いてみたい!