最近は何でも「スマート」と付ければ物が売れると思っているようです。
「スマート家電」なんてジャンルが誕生しつつあるようで、テレビにエアコン、洗濯機に冷蔵庫等々、「スマート」と付けた商品が溢れています。実に模倣大国日本らしい「発想力ゼロ」の無能ぶりです。家電業界が没落している様を如実に表しているようで滑稽でもあります。

 

これも横並び主義の教育のたまものでしょう。最近の若者は人と違っていると逆に気持ち悪いと感じるようです。いじめの対象にならないように一様に「iPhone」を持って仲間意識を確認していようです。実に気持ちの悪い世の中になったものです。そういう教育環境では革新的なものは生まれないのは当たり前でしょう。

 

 

もう一度言っておきますが「AI」はソフト業界の商売用キャッチコピーです。中身はチープなチップとお粗末なプログラムです。精々できることは画像や音声等のデータのパターンマッチング程度です。一般常識的に考えても、ハードウェアが行き詰って進歩していないこのタイミンクで、コンピュータが勝手に学習して飛躍的に高性能な人工知能が生まれるなんてことないは当たり前です。

 

 

コンピュータのは中身は今も昔も二進数のフリップフロップのままで人間の脳構造には遠く及ばないチープな作りです。AIと言われるプログラムはPythonのようなマイナーな言語で書かれていて中身は処理速度の遅い不効率なIF分の塊です。コンピュータの少ない資源を効率的に利用するように最適化されたプログラムではありません。

 

 

例えば世界一のスーパーコンピュータを利用できたとしても、それを動かすプログラムがチープなら全く期待した性能がでないわけです。逆に性能はそこそこのでも素晴らしいソフトを作れば高い結果を叩きだせます。さらに根本的にはスパコンは1番でも2番でもなく何をするかが大切なのです。

 

 

実はAIブームは過去に2回ほどありましたが、いずれもすぐにブームは去っています。第1次人工知能ブームはコンピュータの黎明期の11950年代に人間の思考や知的機能を持った人工的なシステムの研究が行われていました。第2次ブームは1980年代に「エキスパートシステム」というデータを定式化し推論するプログラムが作られていました。「第五世代コンピューター」なんて昭和チックなキーワードを覚えている人はいるでしょうか?現在の第3次ブームは2010年頃からで「ディープラーニング」による自己学習によるデータ抽出する仕組みがもてはやされています。インターネット時代のビッグデータをマイニングして儲けようという試みでもあるのでしょう。

 

 

ロボットに3DテレビやVR技術も同じで、過去に何度も登場しては消えて行った季節的な社会ブームです。丁度今は技術革新ウェーブの谷間なんでしょうが、世の中が行き詰った閉塞感がある時にいつももち上がる株価を釣り上げるための「夢のネタ」なのです。電化製品も自動車も売れない、それだけ行き詰っているということです。先日、マイクロソフトのKinectも生産を終了するアナウンスもあったので、そろそろVRブームも終了のようです。

 

 

そんな闇の時代の救世主として万能薬的な「AI」キャッチコピーが持ち上げられたわけです。万能薬などこの世に存在しません。さらに「薬」とは全て「毒」であることを知っておく必要があります。

 

 

中にはAIで自動運転する車を走らすなんて空恐ろしいことを言いだす輩も出てくるわけです。温暖化ビジネスのエコネタじゃマンネリ化して商品が売れなくなってきたからでしょう。もし今このAIブームに乗っかろうとしている組織があるのなら、そこの商品は買わない方が賢明かもしれません。何故なら、その組織は内部的にも行き詰っている可能性が高いからです。

 

 

 

スマート化の裏返しは発想力のチープ化による幼稚化が原因でしょう。
革新的な技術進歩がない現状をAIに丸投げしたい気持ちもあるのでしょう。

 

 

 

今時の若いプログラマーは自分でゼロからプログラムを作ったことがありません。彼らが行っている作業は用意された部品の組み合わせだけです。まさにAIによく使われているPythonはそのような言語です。その部品がどのようなもので、どの程度の精度があるのかも知りません。プログラムが高度化・複雑化するなかで致し方ないことではありますが、それらの多くの部品には膨大なバグが含まれたロスの塊でもあります。いつかその綻びが裂けて足元から崩れる時がくるのかもしれません。

 

 

今時のオコチャマは何でも3Dプリンタで作り出せると思っているようです。3Dプリンタさえあれば革新的な新しいものが生み出せると思い込んでいるのが恐ろしいところです。

 

 

技術の根幹となる精度のベースを革新させる作業は人の手でしか行えません。それが今限界に近づいているのかもしれません。100分の1mmの精度を1000分の1mmの精度に引き上げる作業はロボットにはできないのです。何故ならロボットには元々の精度がないためです。

 

 

同じように、AIに丸投げすることはその先の未来を諦めることになります。
AIは考えません。パターン認識するだけです。

 

 

人間が生まれる過程において、地球での30億年の営みを10カ月の間にゼロから実行されています。上っ面の技術で全体を理解したと勘違いをするのではなく、めんどくさくても常にゼロから学ぶ姿勢が大切でしょう。
スマート化で幼稚化にならないことを期待します。

 

 

そんなことで、今時の高性能パソコンで8ビット時代のチープな仕様のコンピュータをエミュレートするTIC-80で遊んでいたりするわけです。
まっ、根本的な原因は先立つものがないだけですが・・・w