ブルトラちゃんのメンテナンスを楽しんでいるのですが、
まず目に留まるのはエンジン右に付いている巨大なエアークリーナーです。

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形的は大きなフィルタータンクのような物の上に、煙突のようなものが付いています。
横には説明書があります。分かりやすく縦に写真撮ってみました。

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「サイクロン式エアークリーナー」と書いています。
サイクロン式とは何ぞや・・・
説明書きには、とにかく定期的に掃除しろと書かれています。
ではパックリと・・・
外すとこんなものが出てきました。

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なんじゃこのプロペラみたいなものは・・・EDFか?
しばらく考えてなんとなく分かってきました。

上の煙突には雨避けの屋根があり、その下に金網のネットがあります。
空気はまずそこから入ってきます。

金網ごしに煙突から吸い込まれた空気は、タンク入り口のフィンで回転が加えられ渦巻状の気流になります。
そう、つまりそれがサイクロンです。

そのサイクロン気流によって空気中のゴミや粉塵が遠心力でタンクの壁に押し付けられ分離されます。
その後、ゴミは気流と共に対面のタンクキャップにぶつかります。

タンクキャップは二重構造になっていて、内キャップの上部切れ込みの溝が切られています。
ここに空気と共に重いゴミが吹き込まれます。

一旦キャップ内に入った粉塵やゴミは気流によって逆流することは無いのです。
つまり粉塵やゴミはキャップ内に溜まります。

その後、綺麗になって空気は真ん中のフィルターで更にろ過されキャブに流れていく構造のようです。
案の定、タンクキャップを2つに割ってみると中から埃や砂がドサっと落ちました。

ジジ、掃除していなかったようです。
ジジに聞いてみると「何なそれ?」・・・
何なそれって、あんた何年トラクターに乗ってるの?

まージジの趣味はトラクターの乗り換えです。
数年に一度はトラクターを乗り換えているので、フィルターの掃除なんかしなくてもいいんでしょう。
はーーー・・・


しかし、これは良く出来たエアーフィルターです。
トラクターは田んぼや畑の悪条件の中を走り回りますからねー
粉塵どころか砂や草、種や花粉や・・・
まーそんな中で単純に面積だけを広げた折りたたみ式のフィルターだけじゃ役に立たないのだと思います。

そこでエンジンの吸引力を使ってミニサイクロンを作り、ゴミと空気の分離を行う工程が付加されているということです。
いやーこれいいですねー、バニーちゃんにも付けてやりたいほどです。

でもバニーちゃんのちっちゃいの肺活量(49cc)じゃ、ちょっぴりしか吸引力が無いのでサイクロンは発生しないんでしょうね。
「うず」ぐらいかな?

後で色々と調べてみると、別名「遠心式エアクリーナー」というらしいです。
1886年にアメリカのモースさんが発明したらしいです。エライ!


サイクロン式と言えばTVのCMのジェームズ・ダイソンのサイクロン式の掃除機を思い出します。
あの原理ってジェームズ・ダイソンが発明したものではなかったんですね。

ダイソンのサイクロン式掃除機はそもそも吸引力が弱くて、耐久性も「吸引力が変わらない」というキャッチコピー程ではないということであちこちで問題にもなっているようですが、なーんだって感じです。
ブルトラちゃんのエアーフィルターのまねっこだったんですね。(笑)


そこで閃いた!

年末の大掃除時に、ブルトラちゃんが使えるかもしれません。
エアークリーナーの煙突の先にホースを付けて、エンジンをブルブルかけて掃除するってステキじゃないですか。

「ブルトラ、吸引力が変わらない、ただひとつの掃除機」

ダメですかね・・・