昨晩なんとか動いてくれた木製エンジンですが、
実験の後は考察が大切ということで色々と考えてみました。

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◆なぜ?
なんで木製エンジンなのか?という疑問を大方の方が持たれるかと思います。
答えは簡単、木材しか手元に材料が無かったからです。(汗)
ゴミ工作が基本ポリシーですから、ゴミで遊ぶというオコチャマ的発想でもあります。
本当は本格的なスチームエンジンでも作りたいところですが、材料費もかかるし工具代も相当かかります。
さらに加工技術も要求されますから、現状の私には手が出ないのです。
動作した時の感動は同じようなものなので、これでも十分満足できるかと思ったわけです。

◆木製エンジンの原理
このエンジンは空気エンジンです。
通常は圧縮空気などの高圧空気で動作させますが、逆発想でバキュームでも動作します。
つまりシリンダー内を掃除機で減圧してその吸着力でピストンを引き寄せて動作させます。
もちろんエアーポンプが空気を送り込めば逆転して動作するはずです。
構造的にはスチームエンジンと同じ構造で、手前のスライドバルブにより減圧サイドを切り替えています。
もしこれが木製ではなく金属ならスチームでも動くはずです。

◆工作のポイント
とにかく木材という材質は精度がありません。いくら精密に加工してもダメです。
この梅雨時期に調整しているので、夏場の乾燥時期にはスカスカで動かなくなる可能性もあります。
ぺビーパウダーを潤滑油代わりに使っていますが、元々はロウ石ですので保湿力もあります。
よって使い過ぎると不味いかと思います。木材の目止め程度に使うのがコツです。
ピストン部分の最終的な調整は、カッターの刃を立てて撫でるように表面を削り調整します。
後は十分擦り合わせを行えば良いかと思います。

◆掃除機の注意点
このエンジンの原動力は掃除機の吸引力を使っていますが、うちの掃除機はゴミが一杯になり吸引力が落ちると、モーターの焼付けを防止するため回転力が落ちる仕組みになっています。(ゴミサイン)
これが厄介で調整時に苦労しました。
出来ればバカチョンな掃除機が良いかと思いますが、掃除機に過度な負荷はかけると壊れる可能性がありますのでご注意ください。

◆実用性
実用性はゼロです。それこそ風車でも作ったほうが簡単で実用性があります。
一般の模型同様、あくまでも自己満足なオブジェなのです。
しかし構造像的にはスチームエンジンそのものですし、加工も比較的簡単ですから学生さんの教材としてはいいかもしれません。
エンジンの構造を理解し、工作技術の基礎練習としても楽しい題材かもしれません。
学園祭の出し物としては受けるかもしれませんね。

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掃除機と格闘しながら調整していて思ったのですが、
掃除機の先に空気圧で動くターボブラシの着いたものがありますが、あれも空気エンジンの一種ですよね。
それってよっぽど実用性のある賢い発想なわけです。
それに比べて、これってねー(汗)

こうやって考察をしているあたり、このシリーズもそろそろかと匂うわけです。
何しろ動作したからといって、この先の発展性がないのです。
V12のような多気筒エンジンもデザインしてみましたが・・・だから?

さてどうしたものか。