沖縄旅行で中断した木製エンジンですが、現状はこんな感じです。

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まだ一部仮組み状態で調整中です。

以前に作っていた木工時計も苦労したのは、木材という素材そのものの精度です。

金属や樹脂といった素材に比べて木材は殆ど精度がありません。
どんなに精密に加工しても、簡単に潰れたり反ったりします。
つまり元々の精度に限界があるということです。

木工時計の場合は歯車の軸を、いかにスムーズに動かすかという課題です。
時計の歯車の場合は大きさの問題もあり、ある程度の誤差は許されました。

しかし、この木製エンジンの場合はそうも行かないのです。
ほんのわずかな隙間でも空気は簡単に漏れてしまいます。

簡単な工作のように見えますが、シリンダーとピストンの3枚の板を全く狂い無く貫通させるのは相当苦労しました。(泣)

しかも今回のエンジンサイズはラジコンのエンジン程の大きさしかありません。
シリンダーの容量からして、かなりの相対精度が要求されるようです。
0.1mmが許されない世界です。(狂ってますが)


さらにもう一つ問題は、湿気です。
丁度今は梅雨の時期ですので、日によって相当な湿気があります。
木材は、ほんの少しの湿気で簡単に膨張してしまいます。

キッチリ作れば動きが重くなり、ゆるく作れば空気が逃げてしまいます。
その頃合を調整してもその日の湿度で動きがまるで違ってきます。
ムズイ・・・

ピストンロッドを金属にすればかなり楽なんですが、オールウッドに拘っていますのでここは妥協しないつもりです。
そこで秘密兵器のベビーパウダーです。

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これ木工時計の時も使いましたが、木材の潤滑油代わりには最適です。
パウダーを少し付けてピカピカになるまで磨き込み、摺り合わせをして調整します。

まーそんな暇なことをやっているもので、ちっとも前に進まないのです。
先は長そうです。

素直に大きく作ればいいんですがね・・・