私の会社には何度かブログに登場している元警察のお偉いさんである天下さんが居る彼は大層目つきが鋭く別に悪い事もしていないのに私はついついビクビクしてしまっていたまるで獲物を狩る時のハンターのような眼光でじっと見られている気がしていたからであるそんな天下さんともすっかり仲良く会話を出来るようになりそれからというもの天下さんは事ある毎に私に色々な物をプレゼントしてくれるようになったどうやら私は天下さんに気に入って頂けたようである謎のタオルやらもの凄く美味しい煎餅やらコーヒー豆やら誰かから貰った菓子折りやらとにかく色々頂いている私が出来る御礼なんて地元で人気のあるお煎餅屋さんで買ったお煎餅を渡すくらいのもんなのにいつもいつも有り難い限りそして先日仕事に追われていると天下さんが私の席へやって来た天下さん「ルカさんルカさん 今ちょっと良い?」私「はい?」天下さん「ちょっと来てちょっと来て」私「はい?」事務所から玄関までひたすら天下さんについて行く私天下さん「ちょっと来てちょっと来て」私「はい?」とうとう玄関から外へ出て会社から飛び出してしまった天下さん「ちょっと来てちょっと来て」私「はい?」一体どこまで行くんだ・・・!?天下さん「ちょっと来てちょっと来て」私「はい?」天下さん「ルカさん、素直について来過ぎだよ 知らない人について行っちゃ駄目って 教えられなかったの?」私「何度も何度も言われてましたが 昔からお菓子をくれる人には 絶対について行く子でした」天下さん「あちゃー!そりゃ駄目だよー! 疑う事を覚えないとー!」私「天下さんにはすっかり餌付けされているので 多分どこにでもついて行きますね」天下さん「どんな動物だよー! ほんっと危ないなぁー! おっかしな子なんだからー!」そんな事を話している内にとうとう会社の駐車場に着いていた天下さん「はい、あげる」突然天下さんから車の鍵を渡されたえっ天下さんの立派な車をくれるんですか?それはあれですかマンションをくれるみたいなノリのやつですか?でもちょっとそういう関係には・・・と思ったけど天下さん若干天然だからそういう事じゃないな一体どういう事なんだろう私「・・・・・・・・?」天下さん「・・・あっ!違う違う! そういう事じゃない!! おかしいね!今のおかしいね!? 車の後ろに積んであるやつを あげるって言いたかったの!」私「後ろに積んであるやつ・・・?」車の後部座席を覗き込んでみるとミニトマトが2箱ぶどうが2箱積まれていた私「えっ!?これですか!?」天下さん「うん、ルカさんトマト よく会社の前に来る八百屋さんで 買ってるでしょ? だから好きなんだろうなーと思って」私「は、はい、買ってますけど え、これ好きなだけ取って良い って事ですか? 何か袋持って来ればよかっ」天下さん「ううん、これ全部あげる」!!!!!?どんっだけ太っ腹!?天下さん「今日ちょっと本州行ってきたから あそこに積んでるお土産も」確かに後部座席には箱に入った包みが置かれている私「えっ、ちょ、こ、こんなにですか!?」天下さん「ぶどう嫌い?」私「いえいえいえいえ! 目茶苦茶好きですけども! だけどこの量は申し訳ないですよ!」天下さん「良いの良いの 好きなら食べれるでしょ? ほら、これだけあれば 実家の方にも持って行ってあげれるし 仲の良い会社の人にあげてもいいし」私「えっ、何でですか!? 私にはお返し出来るような物は 何もございませんが!!」天下さん「いやールカさん面白いからー」面白いからってそんな理由でこんだけの量のぶどうやらミニトマトあげちゃうの!?一発芸的なものかました方がいい!?一発芸なんて持ってないけど!私「い、良いんですか?」天下さん「ただ、運ぶの大変そうだから この鍵預けるから帰りに 自分の車ここに持って来て 積み替えたらどうかなと思って」私「・・・いえいえいえいえ!! お車の鍵をお預かりするなんて そんな責任重大な事は・・・! 今持って行きます!」天下さん「え、えぇ!? こんな量持って行くの!? 持てないでしょ!?」私「腕力には自信あるんで! えーわぁーありがとうございますー!」天下さん「いえいえ、喜んで貰えると嬉しいよー」後部座席のドアを開けると車の中から美味しそうなぶどうの香りが溢れて来た私「つ、つまんで良いですか?」天下さん「あぁもちろん!」一粒摘まんで食べてみるとんもーーーー美味しかった!私「うんめぇぇぇ!!! 何この甘さーーー!」天下さん「ルカさんは食べ物食べる時 顔が完全に崩れる程 美味しそうに食べてくれるから ご馳走し甲斐があるよね・・・」私「あぁ、顔が崩れるはよく言われますね・・・ この顔かなり不評なんですけど・・・」天下さん「ちょっと・・・別人みたいになるもんね・・・」有り難くぶどう2箱とミニトマト2箱とお菓子の入った包みを持ち颯爽と会社へ向かった天下さん「俺も持つよ?」私「いえいえ!めっそうもございません! 頂いた上に運ばせる訳には!」天下さん「力持ちだなぁー・・・」こうして私は大量のぶどうとミニトマトをゲット!会社の自分のロッカーに片付け家族が居る人なんかに配りまくったそれでもまだまだ余る帰りに実家へ立ち寄り1箱ずつを置いて帰って来たがそれでもまだまだ余るどーーーーん!いやーこんなに食べられるかなー!ただこのミニトマトたまにテレビでも取り上げられている目茶苦茶甘くて美味しいやつなもんでおやつ感覚でもりもり食べられちゃう案外3日くらいで食べ終えるかも知れないこんなに頂いちゃって良いのかなぁーしばらくしてからしっかり御礼をしなければ!そして翌日喫煙室へ行くと天下さんに会った私「昨日は誠にありがとうございました! もうぶどうもトマトも美味しくて美味しくて!」天下さん「ほんとー?良かったー!」私「ただ、ほんと、あれなんですよね 最初天下さん見た時 なんて恐ろしそうな人なんだ 今にも尋問されそうだ って思ってた事が後ろめたくて・・・」天下さん「うん、俺も」私「ですよね・・・えっ?」天下さん「なんて恐ろしそうな人なんだ って思いながらルカさん見てた」私「ちょ・・・」天下さん「話しかけたら「あぁん!?」とか言って 胸倉掴まれるんじゃないかな って思ってたから 仲良く会話するようになってから 凄く後ろめたい」私「・・・・・・・・・・あぁ 何でしょう・・・ お互い 酷く怯えていただけなんですね・・・」天下さん「うん・・・・・・」わ私ってそんなに目つき悪いかなぁー!?
黒猫のワルツ(ルカの独り言ブログ)
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