湯前神社と名がついているとおり、湯、つまり“熱海温泉”と深い関係のある神社となります。創建時期は749年とされていますが、熱海の地に温泉が湧出したとき(約1500年前)には、すでにお祀りされていたものと考えられている歴史のある古社です。
湯前神社は一見すると、地域を守護する神社といった印象で、知らないとスルーしてしまいがち。ですが、実は、平安時代より一般庶民・入浴者のみならず、公家、将軍家、大名などにも“湯治の神”と篤く崇敬されてきた存在
代将軍・家綱公以降、熱海の温泉を15時間ほどかけて江戸城に運ばせるということもしていました
その風習が現在も、“湯汲み道中”、“献湯祭(けんとうさい)”というお祭りとして残っています。献湯祭とは、毎年春と秋の例祭に熱海温泉を神前に献湯するというご神事ですが、お祭りを執り行っているのが、湯前神社となります