「がんばろう阪神2011」-1-野球を観れる歓び | サムディのブログ

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野球にはアツく、音楽には穏やかに、韓流にはやさしく、徒然なるままに書いています。


3.11以来、「当然に----」という言葉がなくなってしまいました。

例年ならば、プロ野球は、開幕日が来れば当然に開幕し、当然に煌々と照らされたカクテル光線の中でナイタ-が行われていた。

開幕日を巡っては、被災地にもなった仙台を本拠地の楽天のことを第一に考え、パ・リ-グは速やかに開幕延期は決定しましたが、セ・リ-グには当事者意識は希薄で、散々すったもんだのあげくに4.12のセ・パ両リーグ同時開幕にこぎつけた。

東奔西走して「選手会」の、もっといえば「一般的良識人」の意思を通した新井選手会会長の尽力に、世論の後押しもあって、ようやくこぎつけた4.12の本日の開幕日でしたが、延期が決定した時には、これで落ち着いた開幕を迎えられると思っていました。

ところが、その延期された開幕日の前日も、ましてや開幕日のデ-ゲ-ムの試合中にも大きな余震があり試合も中断されるなど、被災地だけでなく関東地方の人々も肝を冷やした。

ましてや、福島原発はレベル7にも達し、「かんばろう東北」とか「がんばろう東日本」とか限定した地域に対しての「がんばろう」ではなくなってきた感もあります。

野球というもの、始まってしまうと、血も騒ぎ、やはり「自分の応援するチ-ムが第一」であることは揺るぎようもない。

虎党たるもの、本来ならば、日本語的には「がんばれ阪神」であるが、今年は「がんばろう阪神」でいいのではないか。

「阪神の開幕試合」というと、長く虎党でいると、あまり良い記憶はありませんが、今年は色々な巡り合わせによって、18年ぶりの聖地・甲子園開催となった。

投手陣全体としては層も厚くなり、盤石ともいわれていたものの、当初の開幕日あたりから、オ-プン戦中盤まで調整順調だった能見、久保の両輪が下がりモ-ドに入り、やや心配する中、見守った今日の開幕先発の能見は本来の出来にはなく、ストレ-トが走らずに変化球を駆使しての粘りの投球という感じでした。

あのダルビッシュでさえ、7失点炎上したように、開幕試合とは「何と重たい試合」であることか。能見もその重圧も体全体に受けていたことでしょう。

試合の結果としては7-4の快勝で、40年ぶりの聖地開幕星。残った経過をみれば、先発・能見が粘投、久保田-小林-球児のKKKリレ-。新井が同点打、浅井、桧山が試合を決定づける中押しタイムリ-打と理想的な試合経過にも映りますが、試合を観ていた虎党ならば分かりますが、安心して観れたのは、7-4の3点差になった9回ウラの球児の投球だけだったかと思います。

試合途中、またしても「真弓采配の優柔不断な面」も顔をのぞかせた。

6回ウラに5-3に逆転した場面で、ネクストバッティングサ-クルに立つ能見をベンチに下げて、代打・林を立たせた。この時点で先発・能見の緊張感は切れていたことと思いますが、後続が倒れ、打順が回ってこなかったので、当然ここは久保田投入と思ってのCMあけの画面には先発・能見の続投でした。

「あれっ、大丈夫?」と思いながら観ていると、簡単に2死をとり、これもアリか。と思っていた矢先に、突然四球連発で2死12塁で打者・栗原とホームランがでれば逆転の場面となったところで、久保田の投入となった。

久保田の交代がアナウンスされると、場内は声援と不安感とが入り混じった何ともいえない重たいム-ドになった。

ここは何とか抑えて事なきを得たが、2点差で8回に投入の小林宏もあわや同点弾にも思えた嶋の長打で1点差に詰め寄られた。

「試合の流れ」は先手をうって作るもの。流れに流されての後手では、危うく「勝ち運」も逃すところでした。

8回の浅井、桧山の貴重なタイムリ-で3点差に突き放し、球児は3者連続三振斬りで鮮やかに締めてくれましたが、「KKKリレ-」というのは、まだ「盤石」といえるものでもなく、ちょっとした「采配のスキ」を見せると、どう転ぶか分からない。という「野球の難しさ」も十分に感じた一戦でした。

まだ最初の1ペ-ジ、全144ペ-ジはどんな結末となるのか、あまり楽観できるものではないことだけは、感じました。

「がんばろう阪神」と、「書くことができる歓び」も噛みしめないといけないのかもしれません。。

(長々~と能書きたれて、ごめんなさい。)