現代の台湾では、両家顔合わせ食事会を「提親」という儀式に合わせてしている人が多いって説明しましたが、義姉の時は、両家顔合わせ食事会で「提親」の日付を決めた流れでした。
そして、両家顔合わせ食事会で盛り上がって会話していたそうだし、義姉の婚約者は初対面の人に対しても楽しく喋れる性格だし、義妹の「提親」のように、シーンとして気まずい状況がないだろうと思いました。
だから、「提親」の日の朝、わが夫婦は義実家の代表として、同じ日に行った親族の行事を参加しました。
行事の途中、LINEで「どうしよう!何も話し合っていないよ!」という義姉からのメッセージを受け取ったけど、てっきり「日常会話だけで盛り上がってるから、まったく結婚についてのことを話し合っていない」という意味だと思いました。
そこで、「平気、平気!どうせ、提親の日に合意を得たことでも、たくさん変えるから、真剣に話し合わなくても平気。今日はただの儀式だけだと思っていい。」と返信しました。
個人的な経験かもしれませんが、台湾の親たちは、「提親」の日に「もう時代が違うから、古臭い価値観を捨てましょう!若者の意向を尊重しましょう!」って言う傾向があります。
でも、それを信じたら危ないですよ。
「私たちでも面倒くさいと思う古臭い価値観を捨てましょう!でも、私たちは守りたい価値観は古臭くないですから、捨ててはいけません。若者の意向を尊重しましょう!でも、若者は何もわかっていないので、その前に、私たちの指導を従え。」というのが本音だからです。
「うちの両親はそんな性格じゃないよ!」って自信満々だった知り合いたちは、その後、「うちの両親はそんな性格じゃなかったのに!」って驚いたのがほとんどですよ。
ということで、「提親」という儀式の本当の意味は.......
これから人生のパートナーとして一緒にたくさんの困難を乗り越える二人は、自分の両親、パートナーと相手の両親の間の橋として、誰でも笑顔でいられるように手配する技術をもっているかどうかを検証する最初の試練だと思います。
もちろん、そういう技術を練習する必要がありますから、既婚者として協力してあげてもいいと思いますね。
では、本題に戻りましょう。
その日、行事が終わって義実家へ戻ると、なんと.......
「何も話し合っていないよ!」というのは、「結婚について何も話し合っていないよ!」だけではなく、「挨拶以外の会話が基本的にはない」ということでした。
えっ?!
なんと、みんな、静かにテレビを見ているのですよ!!!!!!!!!!!!!!
みんな、テレビに集中しているシーンを見て、私もいきなりどうすればいいかわからないので、挨拶してから一緒にテレビを見たことになってしまいました。
でも、やっぱり無理です。
私はこういう場面が我慢できないタイプなので、義両親に「まだ早いですが、レストランに早めに行っていいですかって連絡してみましょう!」って提案しました。
みんなでテレビの前にぼうっとするより、食べながら話題を探すのが楽かもしれませんね。
ということで、男性側と別々に車でレストランへ行きました。
車の上に、ようやく状況がわかりました。
男性側は司会として存在すべきな「媒人」を連れてきましたが、媒人さんは自覚を持たず、傍観者として見たままにいるので、会話はまったく進めませんでした。(注:すでに結婚を決まったとはいえ、女性側は必死に娘を嫁に出したいイメージを作りたくないので、先に結婚についての話題を言わないのが普通です。)
そして、なぜか外向的な婚約者も、沈黙しましたから、すごく気まずかったのです。
「どうしよう?!」って義両親も困りそうなので、「じゃあ、私はなるべく結婚についての話題を作って、相手に何とか言わせてから、お父さんとお母さんは様子を見て『もう時代が違うから、古臭い価値観を捨てましょう!若者の意向を尊重しましょう!』というセリフを言い出して、今日の目的を果たしましょう?どう?」って提案しました。
義両親はOKでしたから、すぐに作戦をスタート!
料理を待っている間に、まずは台南は結婚式が複雑で有名だけど、今はずいぶんシンプルになったので、中部人として皆さんの経験談を知りたいという理由で、結婚についての話題を作りました。
この話題でまず心を開いてくれたのは、媒人さんを含んだお母さんたち。
「あの頃は本当に大変ですよ。」「〇〇も用意しなければなりませんね。」ってワイワイ喋りました。
次は、料理人である男性のお父さんに、「知り合いの結婚式で〇〇料理を食べて大好き。作り方がご存知でしょうか?」って聞いてみたら、ようやく誰でも簡単に喋れる環境を作りました。
そして、義母もタイミングを計って「もう時代が違うから、古臭い価値観を捨てましょう!若者の意向を尊重しましょう!」って言えました。
本当にありがたいです。
でもね。
今回も、実家の両親に怒られました。
「重要な場面では、嫁が勝手に喋ってはいけない。」って両親に教育されましたがにも言いましたが、父方の親族から見れば、こんな私は気が強くて常識のない嫁かもしれません。
だから、最初から怒られることを知っていますね。
本当は、教えなくてもいいですが、やっぱり教えました。
私自身も理由があまりわかりませんが、
たぶん、子供の頃からずっと私を縛っている「親戚の視線」から解放されたいから、わざと実の両親の価値観を刺激したかもしれません。
今でも、ずっと「お父さん側の親戚は厄介ですから嫌いです。」って言えるチャンスを伺っているかもしれません。