神道は神社、仏教は寺院、そして、台湾の道教は廟。
そして、名前などで表示することをしませんが、台湾人の間にはまた「大廟」と「小廟」という違いがあります。
「大廟」というのは、歴史が長くて、ほとんどはそのあたりの起源。
つまり、開墾時代から存在している「廟」です。
このような「大廟」は村の自治体のような存在で、昔なら、その「大廟」に認められた人しか村長などになれないと思います。
「小廟」というのは、規模が小さくて、信徒をもっていますが、「大廟」のようにほとんどの住民に認められている施設ではありません。
今の台湾は「✕✕里」などでエリアを分けていますが、それは現地の人にとってあくまで郵送などのために存在するものにすぎません。
実際にはまた「うちは✕✕村にある」という表現法を使う人が地方では多いです。(1つの村=3~4つの里)
そして、旦那の実家の「大廟」は最近「建醮」というお祭りを行っています。
下記の映像をご覧ください。
その中には、↓の服を着ている人がたくさんいますよね?
この服は「官服」と言います。
本当に国から支給される服ではありませんが、「大廟」に所属する神様の部下たちなので、その制服を「官服」と言います。
実は義父もその1人です。
彼たちは一カ月間に毎日朝から夜まで、儀式を行ったり、他の「大廟」へ行って挨拶したりして、大変です。(他の大廟の神様がお客さんとしてイベントを参加すると、迎えに行くそうで、ちょっと外交使節団のようです)
もっとも大変なのは、この日常には肉や海鮮が大好きなおじさんたちは、お祭りの間に、菜食主義を守らなければなりません。
都市伝説によると、しっかり菜食主義を守らないと、儀式を行う時にめまい、嘔吐など症状が出て、神様に罰が下されるそうです。
日本ではこんな文化が少ないので、ちょっと説明しますね。
台湾の菜食(台湾では「素食」といい)主義は、
全素:卵、乳製品、五辛(韮、ニンニク、葱、玉ねぎ、エシャロット)を一切食べない菜食主義
蛋奶素:卵、乳製品を食べて、五辛を食べない菜食主義
五辛素:五辛を食べて、卵、乳製品を食べない菜食主義
などがあります。
もちろん、帆立、豚骨などで作った出汁や調味料が一切使えません。
私は食事の中に野菜が肉より多いタイプですが、本物の菜食主義が苦手です。
一度も作ったことがありません。
肉が大好きな旦那はなおさらですね。
幸いに、お祭りのために菜食主義を守るのは参加するご本人だけ。家族たちは自由に食べていいです。
うん、
自由に食べていいはずなのにね.........
実は、昨日、義父の連絡が入ってきました。
義父は毎日のお祭りで疲れすぎて、再来週の週末に、息子の旦那に代わりに出席してほしいと言いました。
つまり、旦那は来週から一週間の菜食主義を守らなければなりませんね。
しかも、卵、乳製品を食べて、五辛を食べない蛋奶素ですね。
野菜が好きだけど、菜食主義の料理を作って!って言われると、全然どんな料理を作ればいいかわかりません。
私は自由に食べていいですが、別々に調理するのは面倒くさいし、旦那1人で頑張るのはかわいそうだし、一緒に厳しい菜食主義を守るつもりです。
では、帆立、豚骨などで作った出汁も、ニンニク、葱、玉ねぎ、エシャロットも使わない美味しい料理って、どう作ればいいでしょう?
台湾人主婦としての試練が降りかかってきましたね。
はぁ~再来週はクリスマスなのにね。