前回ブログを開けるのは日曜日でしたが、5月の台湾コロナ大ピンチから3ヶ月近く毎日複数の記事をアップしていたので、今回の間隔はちょっと長かったですね。
実は最近は仕事で「閉関」をしています。
閉関って、仏教では「長期にわたり堂宇または一室に籠もり、外界との接触を遮断し、修行に専念すること。東アジアで考案された修行方法」という意味ですね。
武侠小説のキャラクターが強くなるために「閉関修行」をするシーンはよく見かけるので、台湾人は「閉関」という言葉をよく使っています。
でも、ほとんど強くなるためではなく、普通に仕事や宿題が間に合わないので、「誘わないで、声をかけないで」という意味で友達や家族に「閉関をします」って宣告します。
私の場合は仕事が間に合わないわけではありませんでしたが、SNSを使うと仕事以外の思考が膨らんでいくので、仕事に専念したい時にはSNSを止めます。
ちなみに、「閉関」が終わって、ようやく社交を再開するのは「出関」と言いますね。
ちなみにのちなみに、台湾では「税関」を「海関」と呼ぶので、入国を「入関」や「入境」、出国を「出関」や「出境」と言います。
ちなみにのちなみにのちなみに、台湾で「出国」と言えば、「海外へ旅行や出張」という意味なので、「好想出國」=「海外旅行をしたい」です。
ほら、そうでしょう?
私はSNSを使うと、「閉関」「出関」
「海関」
「入関、入境」
「出関、出境」
「出国」のようにアイデアがどんどん膨らんでいくので、仕事を専念したい時には、やっぱりSNS禁止。
たまには困りますが、台湾では人間関係がうまくいくために便利な技能だと思います。
台湾人にとって、「静か」や「沈黙」=「気まずい」ですから、人と目が合うと声をかけないとだめだなぁってストレスを感じます。
だから、目の前の状況からネタを探すのは、重要な技能になります。
台湾に来る外国人はみんな、「台湾人はすぐにプライベートな話を聞く」ということでびっくりしたそうですが、実はそういうのはネタを探す技能が下手で「結婚した?」「月給は?」「子供は?」しか話せないからです。
こういう場合は、「不講話沒人會當你是啞巴(喋らなくても聾啞者だと思わないから、黙ったほうがいいと思い)」という本音を持って、適当に返事する台湾人がほとんどだと思います。
つまり、台湾人自身もプライベートのことを聞かれるのが嫌です。
でも、沈黙を埋めるために適当にプライベートの話を聞く人がほとんどなので、真剣に対応すると馬鹿正直だと思われますから、こちらも沈黙を埋めるために適当に返事すればいいです。
例えば、
「結婚した?」
「紹介してくれる?」
「いいよ。どんな相手がいい?」
「お金持ち。イケメン。身長は180㎝↑。」大袈裟に言わないと、本気で紹介してくれますよ。
「そんなにいい人を知っているなら、あなたに譲らないよ。」
「この話って、ご主人が知ったら悲しいよ。」
「知るか。」
沈黙を埋めるためにプライベートのことを聞いた人なら、だいたいこんな感じで話題を変えますが、もし、このタイミングでもプライベートのことを必死に攻めてくるなら.........
怒ってもいいシグナル。
怒っても馬鹿正直だと思われませんね。(もちろん、円滑に対応できると、人間関係はもっとスムーズになりますが。)
ちなみに、近所には喋り好きなおじさんがいます。
ここに引っ越ししてきた一年目、おじさんに「どうして毎日家にいるの?仕事は?」ってよく聞かれていましたが、私は真剣に答えたくなかったので.........
一回目
「どうして毎日家にいるの?仕事は?今は休み?」
「そうそう。休み。休みはいいねぇ~」
二回目
「どうして毎日家にいるの?仕事は?主婦?」
「そうそう。毎日家事で大変ねぇ~」
三回目
「どうして毎日家にいるの?仕事は?夜勤?」
「そうそう。眠いねぇ~」
のような感じで返事していましたね。
台湾ではこんな感じでも全然OKですよ。
もし、おじさんに「前回の返事とは違うよ」って言われたら、「バレた!覚えてないと思ったのに。」って返事すればいいです。
「もちろん覚えてるよ!認知症じゃないし。」
「それはいいね。頭は動いたほうが、認知症にならないから、私を感謝して。」
「ありがとうね。」
このような会話は.........台湾ではSOPのようですから、みなさんも、台湾人と喋っている時には、使ってみてくださいね。