日本の漫画やドラマで育った世代の台湾人女性はみんな、少女の時代には一度だけでも、日本の成人式を憧れたことがあると思います。
台湾でも時々成人式の情報がありますが、ほとんどは自治体や廟などの特定なイベントで、参加する少年少女たちも、地味な服や可笑しい服を着たので、面白い体験にはなると思いますが、日本の成人式とは別物ですね。
オシャレな髪型、華麗な着物で神社など素敵な場所で写真を撮ったり、友達とワイワイしたり、そしてたくさんの少年少女が集まっているので、なんか素敵な出会いも期待できそうです。
だから、羨ましかったですね。
今は台湾式のウェディングのおかげで、大金かかってきれいなドレスを着て時間をかかることに飽きたので、もう憧れなくなったけど、その羨ましい気持ちをはっきり覚えています。
でも、日本の着物の存在には今でも、たぶん将来も羨ましいです。
台湾は、まだまだ自分の文化や歴史を探索している時期なので、いつかはあるかもしれませんが、今は着物のように代表的な服をもっていませんね。
「旗袍(チ・パォ)」と言っても、チャイナードレスという名前のように、台湾ならではの服ではありません。
ほかにも客家藍衫、原住民服飾などありますが、その民族の人じゃないので、自分とは関係ない気分です。
それに、どんな服でも、着物のように着て堂々と町に歩けるものではありませんね。
つまり、羨ましいのは、
その長い歴史で生じた代表的な服長い歴史を持っているからオシャレバージョンなどいろいろなデザインを持っている
長い歴史にわたって生じた文化を大事にして、その服を着て堂々と大事なイベントを参加できる雰囲気
羨ましいですよ。
日本で旅行した時に、エレガントな着物を着てタクシーを待っている女性を、誰でもごく普通のことだからそのまま通る景色を、今でもはっきり覚えています。
だから、コロナで存分に成人式を楽しめない悔しさや怒りはわかると思いますが、でもよかったですね。
日本人として、日本にいてよかったです。
20歳という定義された成人式ではなくて、自分という人間にとって大事なライフステージだったら、いつでも友達や家族を誘ってそのきれいな着物を着てお祝いすることができますね。
では、遅かったですが、新成人のみなさん、心よりお祝い申しあげます。
大和民族の花たちは、成人式じゃなくても咲きますね。