いつもやさしい言い方でネイティブの表現法を教えてくれる&さんが、夫についての呼び方の性質を教えていただいたので、近年台湾女性のあるブームを思い出して紹介しようと思います。
まずは、自分の場合をちょっと説明します。
普段は中国語や台湾語しか使わないので、アメブロを始まると家族への日本語の呼び方を決めないとだめですね。
いろいろな記事を拝見して夫、主人と旦那の三種類に絞りました。
では、どうして旦那を選んだのかなぁ?
実は、台湾人の女性は夫への呼び方がとても豊かで、そのひとつは「老爺(ラォ・イェー)」という呼び方。
時代劇に裕福な家庭の当主を「老爺」と呼んで、もちろん、その奥さんも自分の夫を「老爺」と呼びます。
使い方は、日本語の旦那とは似ています。
そして、台湾人はドラマを真似することが好きです。
だから、自分の夫を「我家老爺(うちの旦那)」と呼ぶ女性が多いですよ。
自分は台湾語の「阮尪(ウン・アン、うちの夫)」を使って、中国語で喋る時にも「阮尪」だけ台湾語ですが、それは日本語の記事で使えないので、雰囲気的にはもっとも親しい「旦那」を選びました。
では、ここでちょっと台湾人女性の夫への呼び方を紹介しましょう。
老闆(ラォ・バン、社長)
義妹は主婦になってから、夫を社長、毎月のお小遣いを給料、プレゼントをボーナスなど、とにかく会社扱い。
でも、立場が低いじゃなくて、遊び気分です。
都合によって社長夫人にもなれるし、休憩したい時にも「労働法を守ってください」とか言えますね(笑)
配偶(ペイ・オ、日本語の配偶とは同じ)
もともとは条令やニュースなどで使う堅い言葉ですが、近年はSNSでよく使われますよ。
本当は仲いいですが、冗談的に仲が悪くて何も愛もないふりしている感じです。
台湾人はこのようなジョークが好きですね。
例えば、毎日一緒にいる大親友だけど、「親友」と言われるとすぐに笑いながら「こいつ大嫌いよ」って言うなど。
ツンデレみたいですが、明らかに冗談ですから、軽めなツンデレ?
大宝(ダ・バォ、長男)
中国語では「BABY」を「宝貝」と書きますから、近年は長男と長女を「大宝(大宝貝の略称)」を、次男と次女を「二宝」、三男と三女を「三宝」みたい感じで呼ぶお母さんが多いです。
そして、夫婦関係では「私はあなたのお母さんなの?」って聞きたい時がよくありますよね?
だから夫を「大宝」と呼ぶ女性もいますよ。
「二宝と三宝が教えるとすぐにわかるけど、なぜか大宝がいくら教えてもわからない」という言い方では、ほとんど「大宝」=「夫」ですよ。
生父(シェン・フ、我が子の実父)
普通は離婚や縁組などの事情がある時に使う言葉ですが。
近年はSNSで流行っています。
台湾は共働き夫婦が多いですが、ほとんど家事も育児も妻の方が負担するので、そういう女性は腹立ちますよね。
シングルマザーみたい感じですから、夫を「生父」と呼びます。
若干怒りを含んでいる呼び方ですが、そう呼ばれている夫たちはほとんど「でへへ」ってキャラを受け取ります。
では、こういう夫婦は仲が悪いですか?
私の観察では、友達のように文句を言いながら一緒に映画を見に行ったら、グルメを食べたりする夫婦がほとんどですから、たぶん大丈夫でしょう?
外子、我老公、我先生(ワイ・ズ、ウォ・ラォ・ゴン、ウォ・シェン・スェン、夫、主人のような呼び方)
外子は書面語で、我老公と我先生はもっとも普及している口頭語だけど書面でも使えます。
書面度の順は外子、我先生、我老公なので、自分は文学系の書籍を翻訳する時には「外子」を、日常系なら「我先生」、喋る人の雰囲気によって「我老公」も使います。
ほかにもいろいろありますね。
台湾人は個性を強調して、人とは違う我が家の呼び方を使いたい傾向がありますから、台湾人のSNSを見ると、呼び方が数えきれないほど多いです。
そして、国民性のせいかなぁ?
おかしいのが好き。
大袈裟なのが好き。
だから、私も時代劇の気分で、旦那という呼び方を選びました。