台湾のある出版関係の記事によると、日本はあまり台湾の書籍を導入してませんから、日本側は台湾の書籍に興味があったとしても、情報を手に入れる通路が少ないです。
だから、これからも自分がいいと思う書籍を紹介して、もし日本出版社の編集者さんたちに役に立つといいですね。
今日は紹介したいのは、特別な絵本です。
(編集者たちに参考してもらいたいですから、ネタバレもあって、ご注意くださいね。)
それは、「風獅吼(フォン・シ・ホ)」です。
ご覧の通り、表紙は四匹の風獅爺(フォン・シ・イェ)がいますね。
風獅爺は金門を守り神で、台南の安平では劍獅(ジェン・シ)と呼ばれていて、台南の風習に従って、風獅爺とはちょっと違いますが、ルーツは同じだと言われています。
そして、風獅爺と劍獅はまた一匹の兄弟がいますね。
それは、日本の沖縄のシーサーです。
まだ証明されていませんが、台湾側は風獅爺、劍獅とシーサーが同じく古代の中国から来た守り神だと信じています。
「風獅吼」で語ったのは、台湾の金門の伝説です。
物語の概要は、
大鱟(ダーホー)という妖怪が呼吸すると、激しい風になって、金門に津波のような砂を巻き込んで、人間に大変な損害をもたらしました。
困っている人間は王爺様の指示によって、風獅爺たちに助けを求めに行きました。
【このページの翻訳】
北村の風獅爺は体が小さいですが、意気揚々に「俺の令旗でたくさんの神霊を手伝いに来てもらうことができます」って言いました。
風獅爺たちは力を合わせて大鱟をしばらく退治しました。負傷して一時下がった大鱟は、夜にはまた風獅爺たちを奇襲しました
奇襲された風獅爺たちは負けそうな時でも頑張りましたから、大鱟を捕まえました。
でも、大鱟は実は悪い妖怪ではなく、彼が出した激しい風のおかげで、たくさんの鳥たちは無事に海を渡しましたから、鳥たちは風獅爺たちに容赦してほしいと願いしました。
金門はもっとたくさんの木を植えると、大鱟がどれほどの風を出しても、人間に損害を及ぼしませんから、風獅爺たちは鳥たちと力合わせてたくさんの木を植えて、ハッピーエンディングを迎えました。
とても素敵なストーリーだと思います。
前半は実際にある伝説ですが、後半は著者の発想です。
台湾の伝統文化を紹介しながら、子供に環境保護の大事さを伝えました。
そして、悪役も他人のヒローになるかもしれないことを伝えました。
嫌いな人でも、ほかの視角で見れば、いい人になるかもしれませんね。
そして、最後の2ページでは簡単な文章で風獅爺に関する神器を紹介しますね。
台湾人にとっても、面白い知識ばかりですから、日本人のみなさんに紹介したいですね。
【書籍情報】
著者:劉如桂
単行本: 48ページ
出版社: 歩歩出版(読書共和国)
言語: 中国語
ISBN-13: 978-986-94337-3-0
発売日: 2017/6/09
重版回数:第4刷(2020/1)
梱包サイズ: 21 x 28 x 0.67 cm
値段:320元(およそ1166円)