(今日の記事は、閲覧注意かもしれません。)
先日、某所で自己紹介をしていて、「映像翻訳者として、ミニシアターで上映されるインディーズ映画や
Netflix作品の翻訳や翻訳チェックをしていた」という話をしていたら、久々に
「Netflixでどの作品を担当していたの?」とか
「Netflixオリジナル作品ってどうなの?」
と聞かれました。
私が以前出向していたのはNetflixの指定ベンダーのうちの1社です。
Netflixは、担当した翻訳者の名前のクレジットが出るんです。
私の仕事は、ほとんどが「翻訳チェック」なのでクレジットは出ないんですけど、
制作の色々な都合で一部の翻訳を担当したNetflixオリジナル作品が1つだけあります。
クレジットに出ているのは私の名前ではないんだけど、私の名前も提出はされていたから
紹介することにします。
日本では創れない作品、と思いました。アメリカでもテレビ局ではなかなか創れないはず。
海外のドキュメンタリー作家さんがこういった作品を創ってるのなら観たことがあるけれど。
それが、この作品です。↓
「エンド・ゲーム:最期のあり方」
https://www.netflix.com/title/80210691
https://www.imdb.com/title/tt7879350/
もし、がんになったなら。
もし、大切な人ががんになったなら。
そして、もう、最期を待つしかないとしたら。
自分は、どんな最期を迎えたいのか。
大切な人には、最期の時をどう過ごしてほしいのか。
自分は、大切な人と、最期までどう過ごしたいのか?
自分がいなくなった後、家族にどう過ごしてほしいのか?
怖くないわけがない。
受け入れることができるのか。
向き合うことができるのか。
もし、それまでの人生が、怖さから逃げてばかりの人生だったとしたら?
最期だけ、最大の怖さを受け入れたり向き合ったりすることができるのか?
アメリカには、医師や看護師や牧師でチームを組んで、
がん患者とその家族が最期と向き合うための心理的サポートしていく仕組みがあるようです。
とはいえ、全米で行われているわけではないとは思います。
作品の舞台は
University of California, Sanfrancisco, Medical Center
(カリフォルニア大学サンフランシスコ校付属病院)
です。
全米の病院の中でも先進的な研究や治療を行っている病院。
がん患者や、その家族の「こころ」をケアするためのチームがあって、
あの患者にはこう接しよう、まだ受け入れられないだろう等、
専門家たちがミーティングで意見を出し合い、
本人と家族と話し合って、「最期」の過ごし方を決めていく。
何が、患者本人にとって、家族にとって「幸せな最期」なのか。
とことん向き合う。
しかも、その姿を何家族分も撮影してドキュメンタリーにしてしまうなんて!!!!!
アメリカすごい。Netflixすごい。
日本にはできない対応。創れない作品。
そんなことを思いながら翻訳とチェックの作業にあたった覚えがあります。
心理学において、日本はアメリカより何十年も遅れている、と聞いたことがあるけど、
「なるほどな」と思わざるをえないと同時に、
何十年か経ったとしても、日本人の気質では
この種の取り組みは広まらないかもしれない、と思いました。
がん患者とその家族のこころを支えるのは、誰?
医師?看護師?
制度は?根拠となる理論は?
医師や看護師個人の良心だけに頼らない仕組みが、今の日本にある?
将来できる可能性はある?
(長くなりそうなので次回に続きます)
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