『作り方とか、知識はあるけどめんどいじゃん』
そりゃそうだけど・・・
考えてみれば、二人っきりだ。
どうやって生活するのかなんて、具体的なことはなんにも考えてなかった。
契約の儀の間中、ずっとふつうの生活をしていたから、驚いちゃったんだな。
ずっと、大人たちと一緒だった。私たちはお手伝いをしていればよかった。でも、これからは二人っきりなんだ。
料理することも、掃除することも、生活のすべては二人だけでしなくちゃならない。
紅の力はたしかに、便利だけど・・・
一瞬でできれば、料理することも片付けることも必要ない。
三宮にとっては、食べ物もつまるところ分子のかたまりなんだろうな・・・
『あ~食った食った』
紅は食べるのが早い。
一気に食べるからお腹がいっぱいなんだよ。
ごろん、と紅が横になった時、声が来た。
『なんですか、行儀の悪い』